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環境アワセメント  5 [石炭火力発電所]

3日前のブログと同じ質問です
「今度できる石炭火力発電所で公害は起きないのでしょうか?子供健康被害が心配です。」
 子供を保育所に通わせている母親が、こんな質問をしたそうです。
「今度できる石炭火力発電所は 最新技術の施設が設置されているので、心配はないと思いますよ。」
という返事があったと聞いています。

 その最新技術を使った施設についてもう一つ紹介しましょう。それは石炭火力発電所の心臓ともいうべき燃焼炉の問題です。最新の燃焼炉にはびっくりするような名前が付けられています。それは漫画にでも登場するような「超超臨界圧炉」というものです。しかしその名前にごまかされてはいけません。下の表は環境省の平成27年版「環境白書」に掲載されているLNG(液体ガス)の場合と石炭のCO2排出係数です。ここで使うUSC と、今東電で使っている最新型LNG炉の排出係数の違いは、石炭0.810~0.840 に対しLNGは
0.320~0.360です。約2.5倍のCO2を排出するのです。

 最新技術と言っても、従来型は0.867で、実質そんなに技術が向上したとは言えないでしょう。環境アワセメントが、ここでも登場です。(クイックすると大きくなります)

CO2排出量.PNG

環境アワセメント  4 [石炭火力発電所]

 さて、1年間に燃やす石炭の量が、袖ケ浦だけで2基年間580万トンとお知らせしました。この計算で行くと、蘇我1基290万トン(現在建設予定のもの)+袖ケ浦2基580万トン=870万トンという気の遠くなるような膨大な石炭が、噴煙となって大気に散っていきます。この行方を今度は見てみましょう。下の図を見てください。(クリックすると大きくなります)

蘇我の予測図.PNG


 袖ケ浦市はすっぽり包まれています。つまり蘇我の230mの煙突から噴出した排煙は、この図のように周辺都市全体を覆うほどの広がりで各地に降り注ぎます。
 これと同じように、袖ケ浦の発電所ははこの倍の排煙を拡散し、2重に排煙は降り注ぐことになりますす。そうすると単独の予測だけではなく2社の複層被害が住民に及ぶことが当然想定されることになります。

 この複層被害についての対応をエナジー社に質問しました。
1、 他社の内容について、回答する立場にないこと。
2、 可能な限り環境影響評価図書等の公開情報の収集を行い、準備書の作成段階において入手できた場合は、その影響についても考慮すること。

 簡単に言うとこの2点が回答でした。「入手できた場合」の条件が付いています。「入手できない場合」は、複層被害については、関知せずということになります。
環境アワセメントがここにもあることになります。

環境アワセメント  3 [石炭火力発電所]

石炭火力発電所の200mの煙突からの排出煙は、どの方向に流れ、どのあたりで着地するのかということを予測した図面があります。これが蘇我も市原も、袖ケ浦も、なぜかピタリと同じ方向、同じ距離でえがかれています。蘇我の煙突の高さは230mで他より30m高いのですが同じなのはなぜでしょう。

 その根拠となったのは千葉県ホームページにある「市原岩崎西局」(25年度)の資料であると書かれてあります。 そこには、年間の風向が表になって表記されています。

着地点.PNG

☆ 下段の数字は、独自に調査した出現数です。最多が北風109日
★ 北寄りの風がほとんどなのになぜか、東南東に最大濃度着地点があります。
★ 東南東の反対は西北西からの風向になります。西北西からの風は千葉市で年間7日、木更津市で4日よりありません。そこがなぜ最大濃度着地点になっているのでしょう。
着地点が南寄りになれば、(風向は北より)何か困ることが起きるのでしょうか?

 市の担当課と話したときは、着地点を出すには、いろんな条件が加味されるので、なかなか難しい・・との発言がありました。専門的な調査方法が別にあるのかもしれません。
説明がほしいものです。

最大濃度着地点.PNG

環境アワセメント  2 [石炭火力発電所]

環境アワセメント

「今度できる石炭火力発電所で公害は起きないのでしょうか?子供健康被害が心配です。」
 子供を保育所に通わせている母親が、こんな質問をしたそうです。
「今度できる石炭火力発電所は 最新技術の施設が設置されているので、心配はないと思いますよ。」
という返事があったと聞いています。

 確かに建設基準として、最新の技術ということが述べられています。私たちは、熱効率の高いと言われている「超超臨界圧炉」は、LNGと比較してどれほどCO2 排出量が低いのかとか、重要な付属施設である「排煙脱硫装置」「電気式集塵装置」「空気予熱器」「排煙脱硝装置」などの機能が、旧式のものに比し、どれほど効率が高くなっているのかを、数値で示すように求めましたが、「現在検討中」という回答でした。このうち「電気式集塵装置」の最新式というのは「三菱日立社」製造の「低低温電気集塵機~三菱日立パワーシステムズ」というもので、すでにドイツ、カナダ、アメリカへ輸出されている・・ということを、会員が発見しています。
 
 しかし、ここの施設はそういう最新式のものは見当たりません。可能な限り最低限の設備で、アセスを通そうとしているのでしょう。アセスメントではなくて、アワセメントであることの一つです。

環境アワセメント  1 [石炭火力発電所]

 3月30日、千葉市きぼーるを会場に、「千葉市石炭火力発電所建設を考える会」が、午後2時から5時まで開催されました。

 この集会は2部に分かれ、1部は講演で広島からいらした、「火石の人」(石炭火力発電所建設阻止の人)と呼ばれる松田宏明氏でした。その呼び名のように、現在は、「広島県芸南地区火電阻止連絡協議会代表世話人」という長い肩書をつけられている方です。1978年からというのですから39年間この道一筋で、戦ってこられた方です。一つ一つの言葉に重みがあり、迫力があり、聞きながら誰もがうなずいてしまうという、説得力をお持ちの方でした。2部は、東京湾岸の石炭火力発電所建設問題を抱えた各地からの報告でした

 この話の中から、「今行われているアセスメント(環境影響評価)を信用してはいけない。あれは〈アセスメント〉ではなく〈アワセメント〉だ」ということを改めて感じました。
 この「アワセメント」について、なぜそうなのかを、そのため起きている公害問題と組み合わせ、特集として報告していきたいと思います。今日はまず私たちが見つけた、「アワスメント」の実態です。

 びっくりしました。袖ケ浦の「環境影響評価方法書」これを、資料室まで閲覧中に見に行った人は3人しかいませんでした。閲覧期間が終わったら、見せようとしません。改めて変だなと思って、情報公開請求書を書き、見せてもらいましたら、分厚いこの文書に、さりげなく潜り込ませている文言ありました。そこには何と書いてあったのかから報告しましょう。

◎ 「微小粒子状物質 PM2,5について評価項目にしない理由」 という項目があったの
には驚きました。PM2.5は石炭排煙がその決定的原因になっていることは、中国北京(世界第一)のテレビニュースで放映されたり、その塊が日本を襲ってくることなど、皆さんよくご承知のことでしょう。

 さすがに経産省もあきれたと見え、次のように指摘しているのです。
「微小粒子状物質(PM2.5)の予測方法対策等にかかわる今後の動向を踏まえ、必要な調査、影響の予測及び評価並びに環境保全措置を検討すること」(P233経産省からエナジー社に対する意見書)

 明日から順次、環境アワセメント?の実態について確かめていきます。(続く)




待ったなしの現実を! [石炭火力発電所]

  市原の石炭火力発電所建設計画は、建設母体の東燃(東燃ゼネラルグループは、原油石油製品の輸送をはじめ、石油製品の製造・加工、 販売ならびに石油化学製品の製造・加工・販売を行っている企業です。)内の討議で、将来的不透明さがあることを理由に建設計画中止に踏み切りました。 

 千葉市にあるJFE (日本 (Japan)、鉄鋼(鉄の元素記号Fe)、エンジニアリング (Engineering) を意味する)構内に計画されている石炭火力発電所建設計画に対し、環境省は3月10日「建設計画の再検討」を求める意見書を経済産業省に提出しています。ここでの理由は政府が世界に公約したCO2削減目標が達成できないとしています。
 この地域は、過日のブログでも紹介しましたが、石炭を大量に消費するJFE(旧川鉄》のばい煙で喘息健康被害激甚地域として公害健康被害保障法(1973年制定)でJFEの隣接(千葉市南部地域)が公害病認定地域にされています。その上に今回さらに石炭火力発電所を建設するというのですから、住民の反対は強烈です。

 さて、このような状況下で、わが袖ヶ浦のエナジー社は、淡々と環境影響調査を続け最終段階に達しています。昨年出された第2段階目の報告「環境影響評価方法書」では、本来行わなければならない項目について、ずいぶん欠落していること、最高水準の施設というのが、不透明で明らかにされっていないことや、外国に輸出している最高水準の施設が、ここでは、見当たらないこと等が明らかになってきています。
 私たちは、これらのことをまとめて、市長・知事・エナジー社とその母体である企業体(出光興産・東京ガス・九州電力)に、「熱源を変えてほしい」という要請書を来月中に出す予定でいます。

 自分たちの命は自分たちで守りましょう。自分たちの住む街・空気・海・山は自分たちの手で守り抜きましょう。すぐそばに、公害地帯が今も現実にあることを、しっかりと見つめましょう。気が付いたときは遅い。待ったなしの現実であることを訴えます。

                              kawakami




市原石炭火力発電所建設計画中止 [石炭火力発電所]

緊急ニュースです

皆様、朗報です。

市原の石炭火力発電所が解消となりました。

KENES http://www.kenes.jp/topics/topics032.html
東燃 https://www.tonengeneral.co.jp/news/press/uploadfile/docs/20170323_1_J.pdf

取り急ぎお知らせ申し上げます。気候ネットワーク 桃井

★ 上記ニュースが飛び込んできました。全国的には赤穂石炭火力発電所建設計画中止に続いて2カ所目です。KENES社 東燃 両社のホームページを開いて読んでください。
 両社とも、将来を見通した賢明な判断だと思います。

★ エナジー社とその親会社宛、まだ十分間に合うので、赤穂・市原に学んで、賢明な判断をするよう申し入れをする予定です。

                       市民が望む政策研究会・事務

石炭火力発電所建設を考える女性の集い  4 [石炭火力発電所]

 今回の「女性の集い」がもたらした成果を二つ挙げました。一つは蘇我でも、市原でも、袖ケ浦でも、建設する施設は、最高品質のものではないということが、はっきりしたこと。   
二つ目に、これらの企業体がもたらす公害の被害は、忘れられた過去の被害を再現するものであること。そして三つめを締めくくりとして、今日のブログに書こうと思っています。

 三つめは、まだ改変への希望が残っていることが明確になったことです。それはなぜか。昨年の、パリ協定の世界的変革の波が、じわじわと日本の情勢をも変えざるを得ない状況にとして迫っていることです。環境大臣が、経産省に提出した意見書の中で特に次の部分が注目されます。

 本意見では、石炭火力発電を巡る環境保全に係る国内外の厳しい状況を指摘した上で、事業者においては石炭火力発電に係る環境保全面からの事業リスクが極めて高いことを改めて自覚し、2030年度及びそれ以降に向けた本事業に係る二酸化炭素排出削減の取組への対応の道筋が描けない場合には事業実施を再検討することを含め、事業の実施についてあらゆる選択肢を勘案して検討することが重要であるとしている。

 また、経済産業省に対し、省エネ法に基づくベンチマーク指標の2030年度目標の確実な遵守及び目標達成の道筋の検討、共同実施の評価の明確化、電力業界の自主的枠組みの実効性・透明性の向上及び参加事業者の拡大、省エネ法及び高度化法の指導・助言、勧告・命令を含めた適切な運用、引き続き、二酸化炭素回収・貯留等の導入に向けて引き続き一層の取組を進めること等を求めている。

 一方、地元では、蘇我・市原・袖ケ浦の市民活動体が、今回一堂に集まったこと、特に今まで単なる「考える会」であった市原市が、明確に運動体として「東京湾の石炭火力発電所建設を考える会」へと方向を定め歩みだしたこと…これは大きな力になります。

 まだまだ、挙げれば成果はあるのですが、この3つの成果に確信をもって、これからの運動を強めていきたいと考えます。当面してエナジー社にいくつかの申し入れをします。
数日後、その内容をお知らせします。《この稿終了》

石炭火力発電所建設を考える女性の集い 3 [石炭火力発電所]

 袖ケ浦市で「石炭火力発電所建設」で初めての環境アセス、つまり今蘇我で出た「計画段階環境配慮書」の時、知事意見の中に、「公害で保障を受けている地域の人たちが現在もいるということに・・・」と言った趣旨の文言がありました。私は早速県担当課に電話を入れてそれはどこなのかを聞いたことがあります。しかし担当課は言葉を濁し「もうずっと過去のことで・・・」と言って教えて呉れようともしませんでした。勿論市にも聞いたのですが、わかっているのかいないのかあいまいな返答でした。

 お役所というところは、個人が直接聞いても、細部については何でもないことでも、隠したがる傾向があるらしい。袖ケ浦市は、「環境影響評価方法書」の閲覧期間が終わったとたん、読みたいと思っても、情報公開請求を出して、許可を得て初めて読むことができるのです。勿論コピー写真も禁止事項になっています。なぜダメなのかを聞くと、企業の方で著作権の関係上・・とか理由を言うのです。なんのために分厚い本を作るのでしょう?読んでもらうためでしょう?

 ところが市原は、自由に読ませて、貸出までしてくれる。この違いはそのまま隠ぺい体質のパーセンテージの違いを示しているようなものだと思いました。

 さて今回の「女性の集い」に、男性であるけれど「千葉公害患者友の会」の方が参加されました。その方が報告されたことでびっくりしたのです。前回のブログに書いた公害の場所、今でも被害を受けている人、その人が参加してくれたのです。

 石炭を大量に消費するJFE(旧川鉄》のばい煙で喘息健康被害激甚地域として公害健康被害保障法(1973年制定)でJFEの隣接(千葉市南部地域)が公害病認定地域にされたことを明示し、建設企業の中部電力者に今回の「石炭火力発電所建設絶対反対」の手紙を出された方です。

 山本環境大臣が経産省への意見書で、やはりこのことを含めて、厳重に抗議を込めた意見書を提出したのは、このブログでお知らせしたとおりです。

 千葉市中央区に住むマンションの自治会長さんは、前回の市原の集会で、マンション内でアンケートを取ったところ。85%の方が「洗濯物は干せない」「においがする」「いつの間にか埃が溜まってしまう」等々でゼッタイ反対という結果が出たそうです。

 目の前に10年後の袖ケ浦の実態があるのです。袖ヶ浦市民の皆さんは、そこになるまで気が付かない。気が付いたときは、これが40年間も続くことに驚き慌て・・やむなく「公害健康被害補償法」適用申請でも出すのでしょうか?(続く)
 


石炭火力発電所建設を考える女性の集い  2 [石炭火力発電所]

 今回の「女性の集い」の中で、袖ケ浦にせよ、市原にせよ、「最新の高能率施設で有害物質を排除するから心配がいらない」と言っていたことが、大嘘であることが判明しました。

 市原市長は意見書の中で次のように申し入れをしています。
「水銀については、改正大気汚染防止法に基づき、所要の措置を講じるとともに、調査、予測及び評価を行うこと」

 袖ケ浦市長は次のような意見を述べています。
「使用する石炭の重金属等の微量物質について、ばい煙処理による除去効率を明らかにし、それらの含有量の許容限度等、原料炭規格(性情)を明記すること。

 私たちもエネジー社には、最新の設備と言われる「排煙脱硝装置」「空気予熱器」「電気式集塵装置」「排煙脱硫装置」等の性能が、いままでの装置と比較してどのように優れているのか、数値で示してほしい。

 これらの要望・質問を提起していますが、回答は、目下検討中ということで、具体的には明示していません。なぜこのような要望や質問が出るのか?水俣病・イタイイタイ病四日市ぜんそく等の公害を思い出してください。千葉でも川崎製鉄(今のJFEスチール千葉工場)で、大気公害が発生し17年間かかった長期裁判が起きています。

 市原市でも1973年「公害病認定制度」の直接請求運動がおこり、必要法定数2367票に対し7162票の有効署名数で「医療費補助制度」ができた経緯があったのです。

 今回の「女性の会」で報告された、この問題の研究員ともいうべき会員は、報告の中で特に水銀規制問題を取り上げ、現在最新鋭と言われている「三菱日立パワーシステムズ」が製造販売されドイツ・カナダ・アメリカなどに輸出されているにもかかわらず、この最新鋭の施設(低低温電気集塵機)が、設置されていないことを明らかにしました。

 このことは、事業者が最低限の設備でアセスを形式的に通そうと思っている意図がはっきりしたと言えます。あきれたことです。

「時代の波に巻き込まれて、いのちの価値を見失うときに公害は起きる」
という言葉を思い出してください。(続く)

石炭火力発電所建設を考える女性の集い  1 [石炭火力発電所]

 昨日18日土)市民会館2F「石炭火力発電所建設を考える女性の集い」が開催されました。講師はNPO法人「気候ネットワーク」理事・平田仁子さんです。

 数日前の「TBSニュース23」仙台市の石炭火力発電所建設についての放映がありました。それ以前に東北テレビによる、母親たちのこの計画に対する抗議運動が報じられていたのです。小規模発電を理由に、一切市民に知らせることなく、仙台港構内に建設が進められていた事実を、母親たちに知らせたのが平田さんでした。一体、この計画に、なぜ仙台の母親たちは立ち上がったのか?この計画とは何なのかを確かめてみました。以下「気候ネットワーク」の、「DON’T GO BACK TO 石炭」からの抜粋です。

 今から2年前の2014年9月、仙台市宮城野区での石炭火力発電所建設計画があることが報道で明らかになりました。この計画は、関西電力と伊藤忠商事の子会社によってつくられた「仙台パワーステーション」による計画です。設備容量は11.2万kWと、環境影響評価法に基づく環境アセスメントの対象規模をわずかに下回る、いわゆる「小規模火力発電」にあたります。計画が明らかになってからこれまで、事業者から住民に対しての説明会開催は一切行われておらず、石炭火力発電所が地域に与える影響を含め情報はほとんど明らかにされていません。しかし、建設予定地に行ってみるともう着々と工事が進められている様子が伺えます。

事業者に説明会開催を求めても「必要なし」の回答です。

 疑問を抱く市民は増えていき、「仙台港の石炭火力発電所建設問題を考える会(考える会)」としてこの問題を考える市民グループに発展しています。共同代表には、東北大学の長谷川公一教授と明日香壽川教授が名前を連ねています。宮城県議会議員の与野党が合同で仙台パワーステーションの建設に関する問題を扱う勉強会を行い、宮城県議会でも取り上げられました。

 最大の疑問は、災害復興の名を使い、東北に関係のない関西電力が発電し、その電力は首都圏に送電する。地元には石炭の排煙をまき散らすだけ・・・いま仙台市では、住民上げてこのことに対する反対運動に立ち上がりつつあるのです。

 さて、18日の「女性の集い」では、仙台市での石炭火力発電所建設計画に対しての抗議運動の動画放映から始まって、どんなことが討議されたのでしょう。(続く)


仙台市石炭火力.PNG

蘇我石炭火力発電所検討要請 [石炭火力発電所]

 蘇我石炭火力発電所建設計画「配慮書」に対し、環境大臣意見として再検討を要請する意見書が、3月10日付で提出されました。その内容をそのままお伝えします。kawakami

(仮称)蘇我火力発電所建設計画に係る計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、10日、「(仮称)蘇我火力発電所建設計画に係る計画段階環境配慮書」(中国電力株式会社及びJFEスチール株式会社)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。
 本事業は、中国電力株式会社を主体に設立する特別目的会社により、千葉県千葉市のJFEスチール株式会社東日本製鉄所(千葉地区)構内において、石炭を燃料とする発電所(出力約107万kW)を新設するものである。

 本意見では、石炭火力発電を巡る環境保全に係る国内外の厳しい状況を指摘した上で、事業者においては石炭火力発電に係る環境保全面からの事業リスクが極めて高いことを改めて自覚し、2030年度及びそれ以降に向けた本事業に係る二酸化炭素排出削減の取組への対応の道筋が描けない場合には事業実施を再検討することを含め、事業の実施についてあらゆる選択肢を勘案して検討することが重要であるとしている。

 また、経済産業省に対し、省エネ法に基づくベンチマーク指標の2030年度目標の確実な遵守及び目標達成の道筋の検討、共同実施の評価の明確化、電力業界の自主的枠組みの実効性・透明性の向上及び参加事業者の拡大、省エネ法及び高度化法の指導・助言、勧告・命令を含めた適切な運用、引き続き、二酸化炭素回収・貯留等の導入に向けて引き続き一層の取組を進めること等を求めている。

※ さて、カギを握る経産省は、無視でしょうか???

「環境影響評価方法書」再読 [石炭火力発電所]

 どうも気になることがあるので、昨年1月にエナジー社から(袖ヶ浦石炭火力発電所設立会社)提起された「環境影響評価方法書」を、情報公開文書を提出して、閲覧に行った。
 分厚い文書である。著作権がどうのこうのということで、コピーもさせてくれない。一つ一つ気になったところは、転記作業が加わる。公開期間に資料室まで読みに行った方は3名にすぎないという記録の意味が分かる。本を手にしただけで、意欲が消滅するようにできている。

 改めて、焦点を絞って読むことにする。大気汚染である。細部を読んでいくと、不審な点が次々と出てくる。公開時期に一度目を通したが、改めて読んでいくと、気づかないところに目が就くものなのだ。

 その中で、「温室効果ガスを計画段階配慮事項として選定しない理由」というのがある。
パリ協定成立の根本的問題を配慮しないというのだ。その理由を転記しよう。

 「施設の稼働により、化石燃料の燃焼に伴う二酸化炭素が発生するが、熱効率等において実績のある最高レベルの設備を導入することにより、二酸化炭素の排出を抑制することが可能であると考えられることから、計画段階配慮事項として選定しない。」(P201)

 以上が理由である。さすがにこれはひどいということで、経産省は「温室効果ガスを環境評価項目(環境アセスメントの最終段階)にすること(経産省意見・P330)と指摘した。

 最高レベルでLNGの2倍という調査結果は知らないはずはないし、最高レベルを具体的数値で示すことも、要請しても出てこない。(脱硫装置・集塵装置等の機能)

 次回7月に出される「環境影響評価準備書」をしっかり読まなければ、分厚さの中に潜んでいる企業体の罠に陥る危険性が十分にある・・と感じた。(ふっとJR千葉支社の罠・・建設工事文中に「みどりの窓口廃止」の数行を入れていたことを思い出した)



石炭火力発電所を巡る問題 15 [石炭火力発電所]

 石炭火力発電所建設にかかわる環境アセスメントは数段階に分かれています。
1、 計画段階環境配慮書
2、 環境影響評価方法書
3、 環境影響評価準備書
4、 環境影響評価書

 この間2と3について、市長・知事・そして市民の意見収集があります。

 袖ケ浦市での石炭火力発電所については、すでに2の段階を終え、3の段階に進んでいます。この3の段階も7月には完了し、公開され、知事・市長の意見(これは市長が知事あて提出し、知事意見として経済産業大臣に提出されます。)市民意見は文書自体に反映させるべく企業体に集約されます。

 2の環境影響評価方法書について、袖ケ浦市長から、知事あて提出した文書があります。
そこには次のようなことが列記されてあります

 前文に「京葉コンビナート地域内であること」「光化学スモッグの発生する地域であること」「当該地域の環境影響評価はより慎重にかつ詳細におこなわれるべきである」ことが述べられてあります
1、総括的事項3点
2、 各論 
① 大気環境7点
② 水環境3点
その他4点

 要望事項については、いずれも適切なものであり異論はありません。ただ企業体が回答を避けているいくつかの項目について、次回の環境評価準備書で触れられているか否かを、しっかりと見極め、必要な事項については付加していただきたいと考えます。

1、 日本の温室効果ガス削減目標との関連があいまいであり、企業体として責任の所在を明確にすること。
2、 蘇我から袖ケ浦間に4本の(現在の計画)煙突が建ち排煙が拡散されます。当然その排煙下で生活する住民にとっては、複層被害による健康被害が想定されます。このことについて企業体は責任を回避しようとしています。責任の所在を明示すべきです。
3、 特に光化学スモッグの発生については「現段階で解析不能の状態にある」ことを理由に、事前想定についての対応を避けています。責任の所在を明確にしておく必要があります。
4、 最も重要なことを書きます。赤穂石炭火力発電所計画は、熱源の変更に踏み切りました。その最大の理由は市長意見を含めた知事意見でありました。これだけの留意事項を指摘している市長として、是非熱源の変更を、意見として付加していただきたいと考えます。

「石炭火力発電所を巡る問題」特集版は、最終になって、少々硬い文章になってしまいました。ただ今後このままの計画で進めば、必ずやこの特集で指摘した諸問題が、随所に現れてくることでしょう。袖ヶ浦市民、特に子供たちの未来にかかわる問題そのものです。
数多くの市民と、特に議員さんたちのこの問題に対する、深く、熱い討議を期待したいものだと願っています。《この稿終了》

石炭火力発電所を巡って 14 [石炭火力発電所]

 石炭を熱源にした火力発電所にはどんな問題があるかということを、大気汚染を中心に書いてきました。しかし石炭火力発電所がLNG(液体ガス)の発電所と大きく違うことは、大気汚染だけではありません。ではどんなことがあるのでしょう? 

 初めの方でNASAの宇宙写真を見ていただきました。海面水温が上昇していて、水位も上昇していること。そして、その影響を受け東京湾に入り込む黒潮の海流の量がぐんと増加し。表層温度が高くなり東京湾の名物、ノリの養殖が絶滅に瀕していることをお知らせしました。ノリの養殖だけでなく、生態系に大きな変化をもたらしてきています。北海道でスルメイカ・鮭・サンマが取れなくなり、反対に暖流系のぶりが取れたりしています。

 石炭火力は、地球温暖化をこの海水面でも一層強める働きをするのです。
 
 石炭火力発電所は1秒間に43トンの海水を7℃加熱するのです。袖ケ浦の石炭火力発電所は、取水を冷えた10m以下から取水し7mのところに放流するという計画です。ご存知のようにここは浅瀬です。取水と放水の混流が想定されます。

 石炭火力の場合5%~15%は灰になります。灰はセメントなどに利用し、それでも余ったものは道路の盛り土などに利用したいと言います。熱源が天然ガスの場合には灰はありません。しかし石炭の場合はクロムや水銀などの有害物質が含まれます。
東京湾は閉鎖海域ですからこれらの物質が蓄積する可能性があります。

 このように問題点を挙げていけばまだまだあるのです。しかし、袖ケ浦市民はその実態を知りません。企業体は市民に理解を求める活動に消極的です。

 市民の皆さん、気づいたことには声を挙げましょう。石炭火力発電所問題、最後に明日は行政・議会人へのお願いです。
 

石炭火力発電所を巡る問題 ⒔ [石炭火力発電所]

 昨日、2月1日は春を思わせるような良い天気で、冷たい風もなく気持ちの良い一日でした。でも外へ出たとたん、ガスのような異臭が感じられませんでしたか?今井から市役所前まで行った時にも、その匂いはついてきたようで、袖ケ浦駅前通りを上がった、福王台住宅地あたりまでその匂いはまとわりついていたような感じがしました。
 東電の200m煙突の煙は、北西の方からの風に送られているようでした。

 さて、下の図を見てください。3枚とも(蘇我・市原。袖ケ浦~最大濃度着地点)石炭火力の排煙が最大濃度で着地する地点を示しています。 きちんと約束したように、煙突の東南東7kmあたりに着地するようになっています。東南東の反対は西北西です。
 こういうことに詳しい会員が、おかしいと思って千葉市の日別風向データー5年分を調べてみました。そうしたら西北西の風は0.4%しかありませんでした。

着地点1.PNG

着地点2.PNG

着地点3.PNG

 市原の建設計画に基づく資料が一番早く、2番目が袖ケ浦、3番目が蘇我ということになります。各社の文書に掲載されている風向資料に少しずつ違いがありますが、西北西の風が多い資料は一つもありません。さてこれはいったいどういうことでしょう?

 袖ケ浦での最大濃度地点は川原井地区になります。しかしこれにも疑問があります。直線距離7kmの地点は、川原井地区より、地図上の縮尺に合わせて見ると、いずみ会袖ケ浦学園当たりになり、そこからコンパスを回すと、圧倒的に多い北側からの風の場合、その線の内側にすっぽり囲まれる形で、のぞみ野地区の集落が浮かんできます。

 まだこのことについて、環境審議会でも討議されていませんし、エナジー社への質問もしていません。その上素人の考えなので、ひょっとして間違いなのかもしれません。.
いずれにせよ、是非確かめてみたいと思っています。


 

石炭火力発電所を巡る問題 ⒓ [石炭火力発電所]

「袖ケ浦石炭火力発電所建設計画」の持つ問題点について、わかりやすいように書き並べてきました。昨日は石炭燃焼による排煙の拡散状況が3層になって、袖ケ浦の空から舞い降りることを書きました。今日は落ちてくる方向性や、複層被害のことを書く予定でいましたが、びっくりするような、良いニュースが「NPO法人・気候ネット」から飛び込んできたのです。予定を変更しそのニュースを掲載します。

関電 赤穂火力の石炭転換断念   2017年01月31日

 関西電力は31日、赤穂発電所の使用燃料を重油・原油から石炭へ転換する計画を見直し、現在の運用を継続することを決定した。見直しの主な理由として、「電力需要の減少」と「CO2(二酸化炭素)排出量削減に向けた対策強化」を挙げている。

 計画は「燃料調達の安定化とコスト削減」を目的に同社が平成27年3月に発表。ボイラーなど一部設備を改造して32年度中に石炭発電に切り替えるスケジュールを立て、自主的な環境影響評価(アセスメント)の手続きを進めていた。
 しかし、計画発表時点で「年平均0・6%増」と見込んでいた関西エリアの電力需要は「節電の定着や省エネの進展」(同社)で「年平均0・2%減」に下方修正。また、計画発表の4か月後には政府の温室効果ガス削減目標が設けられ、「当社を取り巻く経営環境を勘案した結果、計画を見直した」という。

 同計画に対しては、環境影響評価に伴う説明会で環境影響を懸念する意見や質問が続出。また、兵庫県は「二酸化炭素削減の取り組みに疑問がある」などとする知事の意見書を出すなど理解を得られにくい状況が続いていた。

 計画の見直しに伴い、同社は環境影響評価の手続きを中止する。「速やかに関係各所に計画見直しを報告する。地元の赤穂市をはじめ、ご迷惑をお掛けしたことについておわびを申し上げたい」と話している。

 同社は季節、天候、昼夜を問わず一定量の電力を供給するベースロード電源として原子力、石炭火力を位置付けており、燃料コストの高い石油火力の継続が決まった赤穂発電所は「従来通り、需要が高まったときのみ稼働させる調整役的な発電所」となる。



石炭火力発電所を巡る問題 ⒒ [石炭火力発電所]

 自宅の前に小公園があり、暖かい日など保育所の子どもたちが、年少組はトロッコを子供向きに作ったような台車に乗せられ、年長組の子はもう2列にきちんと並んで、手をつなぎながらやってきます。保育士のお姉さんたちは、要所要所にいて、子どもたちの安全を見守りながら、手をつなぎ、歌い、笑顔で、しっかりと見守っています。

 都会で、保育所建設に対し、地元住民の反対運動が起きている記事が時折新聞に載ります。私にはその理由がどうしてもわかりません。子どもたちの明るく、にぎやかな声を「未来の音楽を聴くようだ」と言った方がいます。まさにその通りだと思います。子度たちの遊んでいる姿を窓から眺めていると、本当に心が和むのです。

 この子たちが、小学校に入るころ、袖ケ浦にも、市原にも、蘇我にもニョキニョキと煙突が建ち、もくもくとあの黒い噴煙が噴きあがり、地上に舞い降りるのです。今85歳の私は、そのころまで生きている自信はありません。生きている間に、この青い空が汚れることを少しでも止めることはできないのかと思います。

 さて、1年間に燃やす石炭の量が、袖ケ浦だけで2基年間580万トンとお知らせしました。この計算で行くと、蘇我1基290万トン(現在建設予定のもの)+市原1基290万トン+袖ケ浦2基580万トン=1160万トンという気の遠くなるような膨大な石炭が、噴煙となって大気に散っていきます。この行方を今度は見てみましょう。下の図を見てください。

蘇我火力二酸化硫黄拡散図.PNG


 これは、今パソコンで見ることのできる、蘇我に建設予定の蘇我火力発電所建設計画 計画段階環境配慮書〉に掲載されている二酸化硫黄の拡散予測図です。半径20km内の図面ですが、袖ケ浦もそっくり入っていて、全面的に覆われています。

 市原の図面も、袖ケ浦の図面もみな同じです。つまり3か所から出る噴煙の広がりは3層になって、袖ケ浦を覆うことになります。想像できますか???


石炭火力発電所を巡る問題 10 [石炭火力発電所]

ところで、お隣の市原市の大気汚染が県内一であることはよく知られています。それではわが袖ケ浦市の大気汚染の現状はどうでしょう。これをしっかり確かめ記録しておくと、仮に石炭火力発電所が建設され、始動したとして、その時の大気汚染としっかり比較できることになります。

 袖ケ浦市には、次の8カ所の大気汚染測定局があります。
坂戸市場  長浦   代宿  三つ作   蔵波   吉野田  横田  川原井
です。ここで何を測定しているのかと言えば、次の6項目です。

① 光化学オキシダント(OX)
② 二酸化硫黄(SO2)
③ 二酸化窒素 (NO2)
④ 一酸化炭素(CO)
⑤ 浮遊粒子状物質(SPM)
⑥ PM2.5

 この測定項目5年間の測定値記録を、情報公開で集めました。なんと幸いなことに、光化学オキシダントを除いて、ほかの5項目は、昨年度基準値以下で、きれいな空気を保っていました。ただしこのうち6番目のPM2.5は、1昨年から測定を開始したということで、昨年分より手元にはありません。

 京葉コンビナートが、できたころは、公害の話がずいぶんあったようですが、企業、行政の努力や、市民が声を上げたことで、ずいぶんときれいになったようです。

 残念ながら、光化学オキシダントだけは昼間の1時間値の基準が.0.06ppmなのですがすべての局でこの数値を超えています。

 光化学オキシダントとは何でしょう?
 
 光化学オキシダントは、工場や自動車から排出される窒素酸化物及び揮発性有機化合物(VOC)を主体とする一次汚染物質が、太陽光線の照射を受けて光化学反応を起こすことにより発生する二次的な汚染物質です。日差しが強く、気温が高く、風が弱い日等に高濃度になりやすく、注意が必要です。(そらまめ君)

 いろんな書き方が紹介されていますが、結局まだ生成の原因・過程ははっきりしていないというのが真実です。昨年の資料では年間50日~70日、全部の測定局で記録されています

 今特に注目しているのは、PM2.5です。最も簡単に言うと次のような解説になります。

中国本土から飛来しているPM2.5の主な成分は ディーゼル車や工場、石炭発電所などの 排ガスなどに含まれるすすなどですから 人体への影響は花粉の比ではないですね。
 PM2.5による汚染、世界第2位のインドの状況を、友人が写真に撮ってきていますので紹介しましょう。

インドのスモッグ1.PNG

石炭火力発電所を巡る問題  9 [石炭火力発電所]

 さて、いよいよ、わが袖ヶ浦の石炭火力発電所建設について触れていきます。わたしたちが石炭火力発電所建設について要望していることは、「建設を即時中止せよ」ということではありません。『建設に当たって熱源の変更』を要望しているのです。

 袖ケ浦市の環境審議会討議で浮かんできた、いろいろな問題点についての説明中、不明の点5点について、エナジー社に直接尋ねてみました。いくつかこのことについて触れてみます。

 石炭火力がいかに最新鋭の「超々臨界圧炉」を使用しても、従来のLNG(天然ガスを液体化したもの)の2倍のCO2を発生することは明らかになっています。それをさらに低減化する脱硫装置や集塵装置、脱硝装置等について、「数値で明らかにしてほしい」と、エナジー社に要請しましたが、「全国統一基準はありません。利用可能な裁量の技術的方法を採用することが求められていることから、それに応えるよう検討中」とのことです 
 つまり現段階では、2倍というCO2排煙については変更なしということになります。

 これは質問事項ではありませんが、出光興産というと石油でしょう。東京ガスというと都市ガスでしょう。九州電力が東京電力の縄張りに殴り込みをかけてきたのも首をかしげますがちょっと置いておきましょう。熱源の変更は一番容易だと思うのですが、そこで石炭の入手方法について、ちょっと調べてみました。

 なんとびっくりしました。出光興産はオーストラリアに優良炭鉱を保有しているのです。
その記者会見で発表した文面をそのまま紹介しましょう。

▲ 豪州ボガブライ石炭鉱山 拡張工事完了について

 豪州ボガブライ石炭鉱山は豪州ニューサウスウェールズ州に位置し、2006年の操業開始 以来、高発熱量で低硫黄・低灰分の高品位炭を生産してきました(2014年生産量実績558万 トン)。
 同鉱山では2012年に生産設備の拡張工事を開始し、新たに選炭機の導入や、鉄道積込設備、貯炭場等の建設を進めてきており、このたび、これらの工事が完了したことから、本日、竣工式を行いました。
 今後は、これらの設備を活用して、生産する石炭の更なる高品位化および製鉄用原料炭の増産を開始し、今後20年以上にわたり年間約700万t(生産量比で2014年実績の約2割増)の石炭生産を計画しています。

 石炭は、供給の安定性と優れた経済性から、国の長期エネルギー需給見通しにおいて、 今後もエネルギーミックスの重要な役割を担うエネルギー源と位置付けられています。3社は、製鉄用および発電用として、環境特性に優れた同鉱山の石炭を長期にわたり安定的に供給することで、製鉄業をはじめとしたアジア地域の産業の持続的な成長と日本のエネルギー・セキュリティに貢献してまいります。 2015年8月28日

 現在、この文面通り700万トンの拡張工事も完成しました。
さて 袖ケ浦の石炭火力発電所で、年間燃焼させる石炭の量はどれほどと思いますか。なんと580万トンです。出炭量と比べてみてください。このことについて皆さんはどのようにお考えになるのでしょう?

ボガブライ鉱山.PNG


石炭火力発電所を巡る問題  8 [石炭火力発電所]

東京湾内建設カ所.PNG


東京湾に7基、合計630万kwの石炭火力発電所建設計画進行中

図面の上から順に
千葉に石炭火力   100万kw  2基
市原に石炭火力   100万kw 1基
袖ケ浦に石炭火力  100万kw 2基
久里浜に石炭火力   65万kw 2基

 現在運転中の火力発電所は、すべて天然ガスを燃やす発電所です。それで過去に比較して大気汚染が 改善されていました。しかし、石炭火力が建設されたら写真のように・・・・・
 この写真は石炭と高炉ガスの混焼ボイラーのたなびく煤の帯です。

煤の帯.PNG

石炭火力発電所を巡る問題  7 [石炭火力発電所]

日本が世界に約束したCO2削減計画は、以下の通りです。                                                                                              
① 2020年までに2005年度比3,8%削減、
② 2030年度まで2013年度比26%削減
③ 2050年度まで80%削減

しかし、この目標に到達する単年度ごとの経路は定められていません。それだけではなく、電力を安全に供給するベースとなる電源として挙げているのが、原子力発電・石炭火力発電・水力発電・地熱発電などなのです。

福島原発の安全神話が崩壊し、その処理方法すらめどの立っていない原発や、化石燃料の中で最もCO2を排出する石炭などを、なぜベース電源にしようとするのでしょう?諸外国では石炭火力の新規計画は実現せず抑制から廃止に動いているというのに・・・

アメリカ・・クリーンパワープラン・・排出規制を導入
イギリス・・2025年までに全廃
ドイツ・・・原発廃止、石炭火力論議加速中
フランス・・2023年までに全廃
カナダ・・・2030年までに全廃 
ニュージーランド・・2018年に最後の石炭火力発電所閉鎖

なのにいま日本では、20県に48基もの石炭火力発電所建設が計画されようとしているのです。ここで推定される電力とCO2排出量を書いておきます
新設計画48基   2300万kw以上 うち小規模17件 アセス非対象
推定CO2排出量  約1億4000万トン   
(この文章後半NPO法人気候ネットワーク山本元さん報告)

明日は東京湾内にどれだけの石炭火力が新設されようとしているのか…をお知らせしましょう。

kawakami


石炭火力発電所を巡る問題 6 [石炭火力発電所]

 パリ協定には、米国・中国を先頭に、196か国もの国々が参加し、地球の気候変動に対処する環境会議としては、歴史的なものとなりました。

 地球温暖化がこのまま進めば、産業革命前(1880年以前)よりも、地球の温度は3~4度上がってしまうと予測されています(現在約1度C上昇)。パリ協定は地球の平均気温の上昇を2度C未満に抑え、その上1,5度Cまで抑制するよう努力することを目標に据えています。そのため今排出している温室効果ガス(二酸化炭素・メタン・一酸化二チッソ・フロン)を大幅に削減し、今世紀末には化石燃料の利用をゼロにすることを目標に決めたのです。

 この目標を実現するために各国は2020年までに、「長期の温室効果ガス低排出発展戦略」を策定し、国連に提出することも決められています。

 さてこの協定実現に向けて、わが日本はどのような取り組みをするのでしょうか。日本政府は2050年までに、温室効果ガス80%削減を目標にすることを定めています。
現在の取り組みのままで、この目標の実現可能性はあるのでしょうか?

 ここでようやく石炭火力発電所建設計画が登場します。前提となる、温室効果ガス中、最大の二酸化炭素排出量と地球の平均気温の関係図を掲載しておきます。

炭酸ガス排出量.PNG

石炭火力発電所を巡る問題 5 [石炭火力発電所]

石炭火力発電所を巡る問題  5

地球という美しい星が今のようになるまで40億年という気の遠くなるような時間がかかっています。今ある地球には400万種から4000万種の生物がいると言われています。

その中のたった一つの人間という生物が、この地球の環境を大きく変えようとしているのです。地球温暖化の最終的局面にあるとまで言われている写真を2枚掲載します。

1枚は南極の写真です。南極の氷が解け始め、亀裂が入り、この亀裂が裂けると、千葉県と同じ大きさの氷山が生まれるとのことです。

南極の氷山.PNG


もう一枚は、北極海に面するサハ共和国の話です。北極ツンドラ(永久凍土)の解凍によるクレーターが発見されています。地下には豊富なメタンガスが埋蔵されていて、これが噴出すると、炭酸ガスの21倍~28倍の温室効果ガスになるとのことです。

ツンドラ解凍による陥没.PNG


 待ったなしの地球温暖化の実態が、お分かりになられたことと思います。この地球温暖化を阻止するため、全世界の国々が起ちあがったのが、昨年行われた〈パリ協定〉でした。
明日はそのことを、簡単にわかりやすくお知らせしたいと思います。

石炭火力発電所を巡る問題 4 [石炭火力発電所]

 ブログ3回で、待ったなしの地球温暖化の現実が、身の回りまで具体化されてきたと思います。木更津の久津間漁協にお伺いして、幹部の方からお話を伺ったことは、このブログで前に報告してありますが、そこではっきりしたことは次のことでした。

★ 「『江戸前ノリ』で有名だった東京湾内におけるノリの養殖が、壊滅的打撃を受けたのは、地球温暖化に伴う、海水温度上昇の影響で、黒潮が、東京湾内に大量に流入することで、海水表層面の温度があがったことによるのです。」

沿岸浅瀬部分で「支柱柵方式」による養殖は、この影響を受けずに済んだのですが、深海部分の「浮上イカダ」方式の養殖は、その影響をもろに受けたのです。
 久津間漁協では、50人もいたノリ養殖業者は、3人にまで減少してしまったとのことでした。そのとき見せてくれた、黒潮流入状況の地面です。

東京湾内親潮流入図.PNG


更に、ちょっと古いのですが、会員が調べた調査資料の中には、気象庁の資料で、確実に海水温度の上昇が示されていますので掲載します。

温暖化と海水温度の上昇.PNG

石炭火力発電所を巡る問題 3 [石炭火力発電所]

 私が30年前ごろドバイに駐在しているころ、まだ日本には「日射病」という言葉はあっても、「熱中症」という言葉はありませんでした。ドバイの私の友人の奥さんが「熱中症」にかかって、体温の調節が難しいという話を聞きびっくりしたものです。それが今では、日常の言葉になってしまいました。

 最近の気候の変動を見ていると、温帯に属していた日本の気候は、いつの間にか亜熱帯化している気がしてなりません。ヒマラヤ写真も、海没を恐れる国の状況も、遠い国のことで私たちの生活には関係ないのかと言えば、実は目の前に現実にあるのです。
数多くある記録写真の中から、岡山と、お隣市原市の記録を掲載します。

岡山縣の被害.PNG href="/_images/blog/_f5a/seisakukenkyukai/E58589E9A2A8E58FB0E381AEE8A2ABE5AEB3.PNG" target="_blank">光風台の被害.PNG

石炭火力発電所を巡る問題 2 [石炭火力発電所]

 下の写真NASA撮影した、宇宙から見た「地球温暖化による海面水温上昇状況」写真です。この状況から生まれた、海抜3m程度の島国は、やがて海面下に沈んでいくのではないかと、様々な対策を練っています。

海面上昇.PNG

 テレビ番組などで「海に沈む島」としてよく取り上げられる島に「ツバル」があります。ツバルは南太平洋に位置する9つのサンゴ島で構成された国です。このうち、たとえば首都フナフチがあるフォンガファレ島の平均標高は1.5m、最も高い地点でも約4mしかありません。
(高橋潔・地球環境研究センター 温暖化リスク評価研究室 主任研究員)

 世界中には既に死活問題になっている島々がこのほか数多く存在しています。
特に海抜の低い太平洋やインド洋の島々には

モルディブ・ナウル・パラオ・サイパン・フィジー・ミクロネシア・キューバ・ジャマイカ

などの島々があり、被害の度合いはそれぞれ異なりますが、国家崩壊レベルの危険にさらされている国が世界中には41カ国もあると言われています。

 皆さん、大変なことだと思いませんか?その中の一つ、天国に一番近い国と言われる「キリバス」の風景です。

キリバス風景.PNG




石炭火力発電所を巡る問題 1 [石炭火力発電所]

 エナジー社による「袖ヶ浦石炭火力発電所建設計画」は、「環境影響評価準備書」作成という、環境アセスメント最終段階に入っています。この案は今年の7月段階で完成予定です。この案ができると説明会が開かれ、市民の意見や、市長、知事などの意見が集約されることになっています。

 昨年5月に、この石炭火力発電所建設を巡る、様々な問題点をこのブログで提起し、63834通ものアクセスをいただきました。その後、今日に至るまでの間、パリ協定と引き続き行われたCOP22(協定締結国会議)で、世界の情勢は大きく変わりました。これらを含めて、私たちの会員の研究・調査事項を中心に、皆さんに目に見えるように特集を組んでみました。
 ぜひ目を通していただきたいと思います。  kawakami

★待ったなし地球温暖化の現実 

地球温暖化ヒマラヤ1.PNG

これは26年前のヒマラヤの氷河です。それが今、下の写真のようになりました。

地球温暖化ヒマラヤ2.PNG

(続く)


脱炭素化紀元元年 2 [石炭火力発電所]

巨大市場をだれがとる
 しかしそれだけではありません。地球を動かす、とにかく巨大なエンジンです。付け替
えには巨額の費用が掛かります。再生可能エネルギーへの移行など脱炭素化には年に5兆ドルものインフラ投資が必要だとされています。
 費用が掛かるということは、巨大な市場が創出されるということです。脱炭素化市場は
自動車産業の2倍以上の規模に成長する見込みともいわれています。パリ協定には消極的なトランプ米次期大統領にも魅力的に映るでしょう。政治の意志と巨額の資金が渦巻く中、その熾烈な争奪戦がすでに始まっているということです。

一方、化石燃料による発電施設には座礁資産化のリスクも潜在します。使い物にならな
くなるということです。切り替えの遅れた企業は、温暖化の被害者による膨大な訴訟リスクを抱えることにもなるのです。
環境投資は、今や社会貢献ではありません。企業の生き残りをかけた主戦場と化したの
です。COP22サイドイベントには、大手機関投資家の最高投資責任者が大勢顔を見せました。気候変動にまつわるさまざまなリスクを踏まえ、世界を巡るマネーの流れもこれからますます大きく変わると思います。

さて日本はどうか。パリ協定の国会承認(批准)さえ発効に間に合わず、リスクを共有
できない国として国際社会の失笑を買いました。温室効果ガスの削減を再稼働のままならない原発に頼りすぎているからです。

フクシマに教えられ
脱炭素化のエンジンは世界的には、再生可能エネルギー、原発ではありません。原発は
石炭火力以上に「燃費」が悪いと、多くの国が気付いたからなのです。
福島第一原発事故が原子力の潜在リスクの膨大さ、平和利用の難しさ、ひいては投資リ
スクの大きさを世界に知らしめたからなのです。
ところが当の日本がなぜか方向転換できません。旧態依然、痛みをわかちあえません。
新年宇宙船「地球号」のカウントダウンが聞こえてきます。私たちを置き去りにしたままで・・・

脱炭素化紀元元年  1 [石炭火力発電所]

 新聞の社説などほとんど読む人はいないでしょう。私もそう読む方ではありません。でも10日の東京新聞の社説には目をひかれました。ぜひ皆さんも読んでいただきたく、2回に分けて転記します。なぜか、千葉・市原:袖ケ浦にできる石炭火力発電所について、考えてほしいからです。社説の題は「脱炭素化紀元元年」です。kawakami

 お知らせします。宇宙船「地球号」は、火力、原子力から、風力、太陽光のエンジンへと取り換えが済み次第出発します。どうか、お乗り遅れのないように・・・

 この新年を「脱炭素化紀元元年」と呼んでもいいと思います。後世の歴史書に、そう記されるかもしれません。
 昨年11月に発効したパリ協定は、地球温暖化を水際で食い止めるために結ばれた新しいルールの大枠です。
 その直後、気候変動枠組み条約第22回締約国会議(COP22)と、パリ協定の第一回締約国会議がモロッコのマラケシュで開かれて、来年中にその中身を煮詰め、3年後の2020年には、本格的始動させると決めたのです。

▲ 危機感を共有できた。
 パリ協定の最大の特徴は全員参加の精神です。先進国だけに温室効果ガスの削減義務を負わせた京都議定書とは違い、先進国も、中国やインドを含む途上国グループも、現行ルールの京都議定書からいち早く抜け出した米国も、アラブの産油国さえも温暖化を「人類共通の敵」だと、にわかに認識し、それぞれが「共通だが差異ある責任」を負うことに合意した。

 温暖化の原因は、温室効果ガス、主に二酸化炭素(CO2)。そのもとになる石炭や石油などの化石燃料をもう使わないようにしよう、減らしていこう、低炭素ではなく、脱炭素社会を目指していこう!という取り決めです。

 パリ協定は気候変動に伴う未知の危機から世界を救うため、世界全体の平均気温の上昇
を、産業革命まえに比べて、少なくとも二度より低く抑えなければならないとしています。そのためには、今世紀後半までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにしなくてはなりません。

 20世紀の宇宙船「地球号」の燃料は、主に石油や石炭でした。地球を動かすエンジンを
付け替えなければなりません。文明史上の大転換が、この新年から始まったと表現しても決して大げさではないでしょう。
世界が一つになった理由は第一に「危機感」です。地球規模の異常気象は、年々激しさ
を増しており、貧困や公衆衛生、人権問題などにも多大なる影響を及ぼすものになっています。もはや安全保障の領域です。このままでは経済成長はおろか、人類生存の持続可能性すら脅かされてしまうというのが共通認識です。(続く)


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