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石炭火力発電所建設を考える東京湾の会 [石炭火力発電所]

本日、「石炭火力を考える東京湾の会」が、環境省に直接要請書を提出してきました。その報告をここ数日続けます。第一報は、エナジー社へ、現時点における公害防止上で、私たちが持つ疑問点について、質問した事項についてお知らせするところから出発します。
いかその質問状です。 kawakami


公害防止装置の概要について質問状の送付

第一回目
 御社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

 千葉袖ヶ浦火力発電所の公害防止装置についていくつかの質問をさせて頂きます。
答えは質問の下に赤字で記入してください、●については早急に回答して欲しい質問です。

1) 発電機出力とNOX、SOX、煤塵の関係はどのようになりますか?(出力によって燃焼温度、空気比の変化で排ガス組成と排出量が変わるのではないかと思うのでグラフあるいは表で示してください)

2) 脱硝装置について
① 計画のSCR 脱硝装置に使われるアンモニアはアンモニアガスでしょうか?尿素でしょうか?
② 使われる触媒には水銀酸化機能がありますか?●
③ 触媒の交換頻度をどのように計画していますか?
 ・触媒の劣化判断はなにを基準に行いますか?
④ 硫安や石炭灰による触媒閉塞にはどのような対策がとられますか?
⑤ 15ppmで煙突から排出と伺いましたが脱硝装置入口では何ppmですか?
⑥ またこの15ppmのとき使用される石炭の組成はどのようになりますか?
工業分析  元素分析 それぞれの値
⑦ 脱硝装置の正常、異常を判定するNOX濃度は何ppmですか?

3) 電気集塵機について
① 電気集塵機のタイプは高温電気集塵機、低温電気集塵機、低低温電気集塵機のうちどれに当てはまりますか?●
② 乾式電気集塵機ですか湿式電気集塵機ですか?
③ 電極の清浄性を保持する方法は移動式、水洗式、その他のどれでしょうか?その他の場合、簡単な説明をお願いします。
④ 電気集塵機の異常を判定する煤塵濃度は何mg/m3Nですか?また測定点はどこですか?

4) 脱硫装置について
① 湿式脱硫装置と伺いました。そうしますと石膏が生成物として回収することになると思いますが石膏脱水機からの絞り水の行き先は排水処理装置でしょうか?循環水ラインに戻りますか?
② 煙突からの排気温度にするため、また白煙防止にアフターバーナーを使うのでしょうか?
③ それともGGHで加熱するのでしょうか?
④ 脱硫装置に後流に湿式電気集塵機が付きますか?●
⑤ 脱硫装置に使用された排水は浄化した後に、海に排水されますか? ●
⑥ 年1回、いわゆる定期修理時に設備洗浄をすると思いますがこの排水も⑤と同じでしょうか?
⑦ 脱硫装置の正常、異常を判定するSOX濃度は何ppmですか?

5) NOX、 SOX, 煤塵の値に異常がある場合はどのように対応しますか? 運転停止? 対市連絡?とか

多忙と思いますが●印の質問は即答でお願いします。

石炭火力を考える東京湾の会 [石炭火力発電所]

石炭火力発電所建設についての、各地での活動は「考える会」から「行動する会」へと、活動を活発化させている。
 市原市に建設予定であった石炭火力発電所建設計画は、将来への見通しの不透明さを理由に中止ということになったが、山本環境省大臣の、見直しを求める強い検討要請のあった、千葉市蘇我の計画、袖ケ浦市の200万kW、そして横須賀市の計画はまだその歩みを止めようとはしない。

 そんな中で、それぞれの地域の市民団体は、一致して「石炭火力を考える東京湾の会」
を設立した。ここには、蘇我・市原・袖ケ浦・横須賀の4市の団体と、NPO法人の「気候ネット」「FOE Japan」が参加し、さらに関心を持つ諸団体にその輪を広げるべく働きかけを強めている。

 当面して、5月16日環境省への申し入れを行い、次いで、企業体、市行政、県庁の要請行動へと、各企業が行っている環境アセスメントの進展状況に合わせて、の取り組みが多彩に計画されている。

 取り組みに当たっては、実際に問題を抱えている現地に足を運び、話に耳を傾け、それを多くの人たちに拡散することを、重視している。

 その一例を、海水の温度上昇という現実に突き当たり、生活を脅かされている漁業関係者からの声の記録を紹介しておこう。(会員が訪問し聴いた話)

 2017年1月から数回、牛込・金田漁港などを訪ねて漁業者と会話した時の話です。

1. 金田漁港に居た漁業者の話
“最近海苔がうまくいかないという話を聞いたがどうですか”、“海水温度が種付けし網張りしたら海水温度上がってだめになった、去年もだめだった、かなり遅らせて網張しないといけなくなったし春は早く手じまいになった”

2. 金田海岸で子供会お祭り準備中の漁民さんとの話
 アサリはずっと前から獲れなくなった、カイヤドリウミグモも湧いてダメだ、この辺の人はもう子供に跡継ぎを期待していない、サラリーマンで暮らせるよう教育に力を入れている

3. 牛込漁協での話
 袖ヶ浦火力発電所ができた頃から海が変わってしまってずっと続いている

4. 海苔漁業者の話
 温排水が来たら海苔は一発でダメになる、水温差でおかしくなってしまう。今でもおかしいのに更に発電所ができて温排水が来たら大変だ、影響ないなんて信じられない

5. 久津間漁協での話
 温排水の影響もあるが太平洋からやってくる暖かい海水の影響が大きい、流し網式は被害が大きい、浅場の竹に網張る方式は被害が割合少なかった。
 50軒以上あった海苔漁業者はたったの3軒になった。江川漁協は1軒だけ 以前、漁業をしたいということで来た転業者が居たがまもなく挫折して出て行った。

                         kawakami

黒沼知事意見書 3 [石炭火力発電所]

 黒沼知事意見書の最終稿です。  kawakami

(8) 廃棄物等
 石炭火力発電所の運転開始後に発生する石炭灰や処理施設から発生する汚泥等の廃棄物は、セメント原料又は土木資材等に有効利用するとしているが、発電所の稼働中、継続的に処理が必要になることから、需要や供給の変動を踏まえ、多様な有効利用方法を検討し準備書で示すこと。

(9) 温室効果ガス等
 新たに設置される石炭を燃料とした火力発電設備からは、長期にわたって多量の温室効果ガスが排出されることから、地球環境保全の観点を踏まえ、新設される設備から排出される温室効果ガスを可能な限り抑制するのみならず、発電事業者及び電力業界全体としても削減に取り組む
ことが求められていることから、次の事項について取り組むこと。

ア 新設する設備
 新設する設備について、国の示す「BAT 参考表」における(B)に該当する設備を導入するとしているが、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(昭和54 年法律第49 号)」(以下「省エネ法」という。)に基づく「発電専用設備の新設基準」を満たすことを明らかにした上
で、可能な限り最良の技術を導入すること。
併せて、上記「発電専用設備の新設基準」は熱効率の指標であり、新設基準を満たすことのみをもって十分とするのではなく、新設する発電設備から多量の温室効果ガスが排出されることを十分に認識した上で、温室効果ガス削減対策について幅広く検討し、その検討した内容を具体的に明らかにするなど、総合的な温室効果ガスの排出削減に努め、適切な根拠に基づき評価し、準備書に示すこと。
また、再生可能エネルギーの導入や吸収源対策への支援など、地域の地球温暖化防止対策に貢献する取組についても検討すること。

イ 電力業界全体の取組の実効性確保
 我が国における2030 年の温室効果ガス削減目標の達成に向けて、電力業界の自主的枠組みに加え、省エネ法及び「エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律(平成21 年法律第72 号)」の政策的な対応を図ることで、電力業界全体の取組の実効性を確保することとされているところである。
また、平成28年12月20日に公表された東京電力改革・1F問題委員会「東電改革提言」において、「燃料・火力事業で先行して共同事業体を設立したJERAの完全統合は必要不可欠」とされていることなどから、具体的な統合の工程等は示されていないものの、東京電力グループ全体の取組が求められている。
 こうしたことから、事業者だけでなく東京電力グループ全体の取組について、以下の点を可能な限り具体的に明らかにすること。

(ア) 電力業界が自主的な枠組みとして設立した「電気事業低炭素協議会」への参加及びその目標達成に向けた取組について明らかにすること。参加しない場合であっても、実効性や透明性を確保するための情報の公表の方法やPDCAサイクルによる推進の仕組みも含め、具体的に説明すること。

(イ) 評価の手法として、「東京電力の火力電源入札に関する関係局長級会議とりまとめとの整合が図られているかを検討する。」としているが、同とりまとめにおいては、国の目標・計画と整合性を持っているかどうかを審査するとされていることから、評価に当たっては、省エネ法に基づくベンチマーク指標の達成状況及びその見込みについて、根拠を示しながら、その内容を具体的に明記すること。併せて、排出係数及びその将来見込みについても準備書で示すこと。

(ウ 「発電した電力は自主的枠組みに参加する小売電気事業者に販売するよう努める」としているが、電力の小売段階における排出係数目標の達成に向け、発電した電力の販売先等について、可能な限り早期に明らかにすること。
なお、こうした取組等の説明に当たっては、本件事業による事業者の排出係数の変化を試算し、参考として示すなど、我が国の削減目標にどのような影響を与えるのか、理解しやすい方法を工夫するように努めること。__    (この稿・終了)

黒沼知事意見書 2 [石炭火力発電所]

★ 昨日の意見書の続きです。

(3) 大気質
ア 重金属等微量物質
 重金属等の微量物質を評価項目に選定しているが、健康への影響を懸念する意見があることから、最大限の環境保全措置を行うとともに、影響が実行可能な範囲内でできる限り低減されているかどうかについて、他社も含めた最新事例等のデータを収集して示すことなどにより、分かりやすく丁寧に説明すること。

イ 悪臭
 排水処理設備から発生する硫黄分を多く含んだ汚泥や取放水設備から発生する貝殻等の悪臭を発生させる可能性のある廃棄物については、適切に悪臭防止対策を検討すること。

(4) 騒音・低周波音・振動
 事業実施区域内における騒音・低周波音及び振動の大気環境調査・予測地点については、特に配慮が必要な施設、住宅の配置状況、新設発電設備の配置計画を考慮して選定したとしているが、調査位置の一部においては、新設発電設備に対する見通しをできる限り確保するよう再選定
すること。

(5) 土壌汚染
 配慮書では、土壌汚染の状況を把握した上で、土壌汚染による影響が懸念される場合は、評価項目として選定し、適切に調査、予測及び評価を行うことを求めた。しかし、方法書では、事業実施区域内の一部において汚染土壌が確認されているが、 本事業の実施に伴い掘削した汚染土壌は土壌汚染対策法等に基づき、構内において覆土等の対策を施した上、適切に保管することから評価項目として選定していない。
 しかし、方法書及び「方法書についての意見の概要と事業者の見解」が送付された後に、事業者から、先行して撤去する工事(以下「先行撤去工事」という。)に伴い発生する汚染土壌を構外に搬出するとの説明があった。
事業者は、ガイドラインに基づき環境影響評価の対象としないことが可能とされている先行撤去工事について構外に搬出するとしているが、環境影響評価の対象である工事においても構外に搬出する可能性は否定できない。構外に搬出することは、恒久的な環境保全措置ではあるもの
の、一方で汚染の拡散リスクをもたらす可能性がある。
こうしたことから、土壌汚染を評価項目として選定し、土壌汚染による健康影響及びその懸念が生じないよう、先行撤去工事において構外に搬出することとした経緯について説明するとともに、汚染の状況を可能な範囲で明らかにした上で、適切に予測及び評価を行い、準備書で示す
こと。

(6) 動物・植物・生態系
ア 鳥類
 配慮書では、ハヤブサの繁殖やハンティング等への影響を予測・評価し、具体的な環境保全措置を検討することを求めた。しかし、方法書では事業者が先行して実施した現地調査の結果に基づき、事業者は動物の生息環境の変化は極めて小さいと判断し、評価項目として選定
していない。
 しかし、事業実施区域及びその周辺はハヤブサ生息に係る高利用域と考えられること、現地調査期間中に煙突での営巣を試みたが放棄され、その後、営巣が見られないことへの原因や、長期にわたる工事に伴う騒音等の影響について十分考慮されていないことなどから、本事業に係る影響の分析面で疑問が残る。
 さらに、営巣を試みた煙突が撤去されることに対する工事期間中の代替鉄塔、新設の煙突及び新たに整備する緑地の計画等について、現時点では詳細が不明なことなど、事業者が講じる環境保全措置の内容が十分に明らかになっていないため、事業者の見解は合理性に乏しいと言わざるを得ない。
 したがって、「動物(鳥類)」及び「生態系」の評価項目を選定し、少なくとも改変区域での生態系上位性種については、事業実施区域での利用状況を踏まえ、繁殖やハンティング等への工事中及び稼働中の影響を予測・評価し、その結果に基づき具体的で有効な環境保全措置
を検討した上で、工事中からの継続的な監視も含め、準備書で示すこと。
なお、本事業は埋立地の工業専用地域で行われる発電所の更新であるが、このような土地が絶滅危惧猛禽類の生息地として利用され、それを頂点とした生態系が地域一帯に形成されていることは意義深いものと考えられる。したがって、環境影響評価の手続を適切に行うことで、このような地域での望ましい環境を、地域社会が事業者とともに探ることが可能となり、適切な環境保全措置により、事業者にとっても誇るべき事例となる可能性も理解し、積極的な対応を図られたい。

イ 両生類
 事業者が先行して実施した現地調査においては、両生類に関して、事業実施区域での繁殖の可能性がないと判断し、産卵期である早春期の調査を行っていない。しかし、先行する調査を活用(ティアリング)する場合は、ティアリングを可能とする根拠を明らかにする必要があるため、事業者判断の結果のみならずその根拠も具体的に記載し、埋立地の工業地域だから生息しないだろう等の予断をもって調査を行ったとする誤解を与えないよう、分かりやすく丁寧に説明すること。

ウ 緑地計画
 改変する樹林や草地は、工事完了後に新たな樹林の確保や同等面積の草地を確保するとしているが、調査の結果、多くが埋立地である当該地でも重要な生物種が確認されていることから、緑地計画の策定に当たっては、現地調査で確認された生物種も生息できる緑地として機能するよう、面積だけではなく、質についても十分考慮すること。

(7) 景観
 事業実施区域周辺は、横須賀市景観計画で定める「くりはま花の国眺望景観保全区域」内にあり、周辺はみどり豊かな自然に恵まれた地域と「くりはま花の国」等の人と自然とのふれあい活動の場となっている。建築物等の配置や外観の色彩等について既設の状況にとらわれることな
く、より良好な眺望の確保に努めるとともに、積極的な緑化の推進に努めること。
(続く)


黒沼知事意見書 [石炭火力発電所]

 石炭火力発電所建設についての環境アセスメントが、各事業体によって行われている。環境アセスメントは「配慮書」「方法書」「準備書」の3段階に分かれ、その段階ごとに、各自治体首長の意見が求められる。ここに神奈川県知事の意見書を提示したい。下記事業体のアセスメント2段階目の「方法書」に対する意見書である。この意見書に対する評価は高い。長文なので3回に分けて紹介しておきたい。Kawakami

(仮称)横須賀火力発電所新1・2号機建設計画に係る環境影響評価方法書に対する意見
          平成29 年3月22 日   神奈川県知事 黒岩 祐治

 この方法書に対して、条例第37条第2項に基づき関係市長意見等を考慮するとともに審査会の答申を踏まえ、法第10条第1項に基づき、次のとおり意見を述べる。

1 総括事項

 方法書の審査を行ったところ、天然ガスと比べてより多くの大気汚染物質や温室効果ガスを排出するにも関わらず、天然ガスと比較した場合の環境影響の違いや、それに対する環境保全措置の考え方などが明らかになっていないことから、石炭を燃料として選択した理由の説明が十分ではないと考えられる。
 また、長期計画停止中であることを踏まえたガイドライン適用の根拠や調査予測手法の妥当性についても、十分な説明が尽くされているとは言い難い。こうした点は、計画段階環境配慮書(以下「配慮書」という。)段階で特に説明を求めたにも関わらず、方法書段階において十分な対応が行われなかったものと言わざるを得ない。
 また、世界的に温室効果ガスのより一層の削減が必要とされている中で、事業者のみならずグループ全体として、電気事業における温室効果ガス削減の取組の実効性を確保することが求められている。

 さらに、配慮書段階で求めたにも関わらず、土壌汚染及び動物(鳥類)を評価項目として選定していないことから、環境アセスメント手続の中で十分な情報交流や環境保全措置の検討がなされない恐れがある。また、関係市長から、適切に悪臭防止対策を検討することや良好な景観の確保などについて意見が示されている。
 以上の点を踏まえると、十分な説明がないまま多くの温室効果ガスを排出する石炭火力発電所の建設計画が進むことや、環境アセスメント手続における知事意見等への事業者の対応については、環境保全上の見地から強く懸念せざるを得ない。事業者は改めてこうした点を真摯に受け止めた上で、環境影響評価準備書(以下「準備書」という。)の作成に当たっては、次の個別事項に示すとおり適切な対応を図ること。

2 個別事項

(1) 環境アセスメント制度
ア 最大限の環境保全配慮
 事業者は評価において、「環境影響が実行可能な範囲内で回避又は低減されているかを検討し、環境保全についての配慮が適正になされているかどうか検討する。」としているが、ベスト追求型の環境アセスメントを推進するためには、「事業者によって最大限の環境保全・配慮が検討され、環境影響が『できる限り』回避又は低減されているかどうか」という視点が重要であることから、こうした視点からの評価を併せて検討し、その検討結果について根拠及び経緯とともに準備書に示すこと。

イ 手続における事業者の説明責任
 環境アセスメント制度は、事業者と住民のコミュニケーションでもあることから、企業広報の一環ととらえることができる。広報では社会的責任を負うことへの自覚、説明責任、そしてそれを支える倫理観と透明性が重要であることから、今後の環境影響評価手続においては、このような観点から分かりやすく丁寧に説明すること。

(2) 事業内容

ア 石炭を燃料として選択した理由
 配慮書では、「横須賀火力発電所の敷地内でのリプレースとした理由並びに、設定した出力の規模及び燃料種の選定理由について、他の選択肢の検討経緯や環境保全の考え方と併せて明らかにするとともに、住民の理解が得られるよう、分かりやすく丁寧に説明すること」を求めた。
しかし、方法書において十分な説明が尽くされているとは言えず、住民意見においてもそのような意見が見られることなどから、建設及び稼動に伴うコストなどの経済性の違い、燃料供給・貯蔵設備などが異なることによる工事に伴う一時的な環境影響の違い、稼動中の大気汚染・廃棄物・温室効果ガス等の排出に伴う長期にわたる環境影響の違い、そして、エネルギー安定供給等事業者の社会的な役割などの点について、天然ガスとの比較を適切に行い、優劣を総合的に明らかにした上で、石炭を燃料として選択した理由を具体的に準備書に示すこと。併せて、石炭の環境影響に対し、講じようとする環境保全措置を具体的に示し、理解が得られるよう、分かりやすく丁寧に説明すること。

イ ガイドラインの適用
 事業者は、ガイドラインにおける「改善リプレース」に該当するとして、大気環境、水環境、動物・植物(海域に生息するもの)の一部項目において、調査及び予測手法を簡略化した「合理化手法」を採用することとしている。
 しかし、ガイドラインの適用に当たっては、その記載内容に形式的に即していれば足りるとするのではなく、環境保全措置への努力や地域住民への説明の重要性が通常の手続とはなんら異なるものではないことを、十分に認識する必要がある。
さらに、本事業による環境影響は、既設の発電設備の稼動に伴う影響よりは低減するものの、本発電所は長期計画停止中であることから、現在の状態よりは総じて増加するものと見込まれる。
こうした点を総合的に勘案すると、本事業の配慮書及び方法書における記載は、必ずしも必要十分な内容を備えているものとはいえないことから、以下の各項目について、準備書において特に分かりやすく丁寧に説明を行うよう、最大限の努力を払う必要がある。

(ア ガイドライン適用の妥当性
 本発電所が長期計画停止中であることを前提とした、ガイドラインの適用の妥当性について、発電所のライフサイクルを勘案した上で、評価項目ごとに、リプレース前後の設備利用率など、環境負荷の算定条件の設定根拠を具体的に明らかにすること。

(イ 調査及び予測手法
 ガイドラインの「合理化手法」を採用して調査及び予測を行った評価項目については、事業者として合理化要件を満たしたと判断したことのみならず、合理化手法による予測結果の妥当性について、標準的な調査及び予測手法と比較することなどにより分かりやすく説明し、地域住民が妥当性を確認できるよう努めること。

(ウ 評価手法
 予測結果の評価に際しては、本発電所が長期計画停止中であることから、現在の環境状況を示しつつ、リプレース前後の比較の際には、対象とする時期や条件を明示することなどにより、地域住民の誤解を招かないよう表現の工夫に努めること。

(エ 地域住民との情報交流
 本事業による環境影響は、長期計画停止中である現在の状態よりは総じて増加すると見込まれるため、地域住民にとっては実質的に新設の事業として意識され、「リプレース(更新)事業である」としてガイドラインの適用を説明する事業者との間に、認識の隔たりがあることも想定されることから、こうした点を十分に意識して、丁寧な情報交流に努めること。

ウ 船舶の使用に係る環境配慮
 石炭燃料及び石炭灰の運搬に際しては、船舶を使用する計画であるとしているが、事業実施区域北側の港湾施設は住居に近いことから、船舶の大気汚染及び騒音・低周波音の影響に対する環境配慮について、船舶の諸元や運用方法を明らかにした上で、準備書に示すこと。
(続く)


東洋経済新報社特集記事 [石炭火力発電所]

 私の手元に、「週刊東洋経済5月13日号」が送られて来た。送り主は編集局企業情報部・岡田博之記者と大西冨士男記者、お二人の名前になっている。お二人は、石炭火力発電所建設について、私たちがここひと月の間に開催した「袖ケ浦市石炭火力発電所建設を考える女性の集い」「蘇我石炭火力発電所建設を考える会」「東京湾石炭火力建設問題連絡会」のすべてに取材に来られ、それだけでなく、木更津の漁業協同組合、漁民の方々とも話し合う一方連日のように、NPO「気候ネット」や「FOE・JAPAN」などにも精力的な取材をされていた。

 その集約が5月13日号に特集記事としてB5版8ページにわたり掲載された。
見出しがいい。「~全国で発電所計画が目白押し~石炭火力ラッシュの罠~揺らぐ低炭素社会~」とある。ここには、宮城仙台市の、環境アセスメントが義務付けられていない小規模発電所建設に対する、住民の強烈な反対運動の紹介から始まって、このラッシュが含む国際的な地球温暖化問題とのかかわりや、環境省の強い懸念、事業リスクの高まり等を明らかにしている。

 更に、大気汚染、温排水への住民不安の現状へと進み、それに伴う東京湾内漁業への具体的悪影響、自治体知事の、アセスメントに対する厳しい意見と続き、山本環境相とのインタービューが最終面を飾っている。
 この中で、特に興味深いのは、東洋経済新報社が4月中に行ったアンケート結果である。
アンケートは18のプロジェクトに対し行い7社、9プロジェクトの回答があった。
中部電力・四国電力・中国電力・JERA・関電エネルギーソリューション・電源開発・袖ケ浦エナジー社の7社である。
 「事業リスクの高まりを感じる」との答えが半数に上っているという。

 実はこれだけではない。後編があるのだ。次号掲載の予定という。ますます興味深い。
石炭火力発電所建設が持つ国際的動向と真逆の方向性をとることへの厳しい指摘を基本に、日本における「電力マフィア」と呼ばれる「見えざる権力支配集団」への、権力の良心とも呼ばれる人たちの抵抗と、怒りに満ちた国民との協働という図式が、浮かび上がってくるのではないのか・・・との期待を持たせてくれるのだ。今週号を2度3度と読み深めて、次号を待ちたいと思う。

                        かわかみ ひろし


東京湾岸石炭火力発電所問題 [石炭火力発電所]

明日は5月1日です。桜はあっという間に散ってしまい、厚手のセーターも脱ぎ捨てて、薫風の5月です。

5月2日、袖ケ浦市長浦公民館を会場に、石炭火力発電所新設予定の、千葉市(蘇我)、中止にはなりましたが市原市、袖ケ浦市、そして横須賀市から、新設を巡って問題を考え、学習を積み上げてきた人たちが集まり、交流学習会を開催する予定です。

下の図は、石炭に限らず東京湾岸にどれほどの発電所があるのか、確かめた図面です。
可能であれば、ゆくゆくは東京湾岸の火力発電所も含めて、連携しながら、自然破壊をこれ以上進ませない運動はできないものか・・・これが会議の主たるテーマになります。
 NPO法人「気候ネット」や同じくNPO法人である「Foe JAPAN」なども参加します。

 地球温暖化は、待ったなしの状態にあります。国内の気候変動も、ぐんぐんと進み、今まで日本には見当たらなかった竜巻や、集中豪雨などが、見られるようになり、東京湾の伝統的産物であるノリ養殖も壊滅的打撃を受けています。

 石炭火力発電に対する反対運動は、地球的規模での地球の自然破壊をとどめる運動でもあります。市民の皆さんが、是非、関心を持たれるよう呼びかけます


東京湾岸発電所.PNG  

家の前のケヤキの木 [石炭火力発電所]

 私の家の前の小公園に、一段と大きな欅《ケヤキ》の木があります。欅は落葉樹なので、秋にはその葉が家の前の道いっぱいに散乱し、側溝は枯葉であふれます。でも春には、いつのまにか枝いっぱいに緑を滴らせ、その下で、保育所の子どもたちが、歓声を上げて走り回ります。なんと幸せな風景であろうと、心が癒されるのです。

 ところが今まで気が付かなかったのですが、石炭火力発電所建設の話以降、大気汚染について興味がわきいろいろと調べてみました。

① 袖ケ浦市には8つの測定局があること
② そこでは「微小粒子状物質(PM2.5)  二酸化窒素(NO2) 光化学オキシダント
二酸化硫黄(SO2) 一酸化炭素(CO) 浮遊粒子状物質(SPM) 等々の測定対象物質があること
⓷ その中で、光化学オキシダントを除く、測定物質は、基準値内で落ち着いていること
こんなことが分かってきました。関係者・機関の努力のたまものと言えるでしょう

 さて、石炭火力発電所ということになるとどうなるか・・なんといってもCO2の排出量が圧倒的に多い。地球温暖化ガス削減に真っ向から対立するのが石炭です。その上に石炭には以下のような物質が含まれているのです。
 
 水銀 砒素 クロム カドニウム 鉛 ベリリウム ウラン トリウム マンガン 
 ニッケル  フッ素  塩素

 年間580万トンの石炭の燃焼により、これらの物質が、どれくらい大気の中に、また海水の中に紛れ込んでいくのでしょう。

 欅の話に戻ります。欅の木はこの大気汚染を調べる「大気環境指定木」なのです。
私の家の前のケヤキの木は、今のところ大気汚染による被害5段階のレベルで考えると、どうも3段階当りに来ているらしい。3段階とは
「自然の樹形がやや乱れ枯れ枝が見られ、葉の茂り具合は普通。葉色は色あせが目立つ」
というものらしいのです。これは「光化学オキシダント」のせいかな?なんて素人目で見ています。

 石炭火力発電所が動き始めたら、どうなるのでしょう????
(上の写真は全体像・下の写真はこずえの枯れ枝)

keyaki1.PNG けやき2.PNG  

兵庫県高砂市石炭火力発電所中止 [石炭火力発電所]

 市原に続いて、今度は高砂市の石炭火力発電所新設計画が中止になりました。そのお知らせが、気候ネットから今到着しました。袖ケ浦市の企業体はどう考えているのでしょう?
 lkawakami

兵庫県高砂市の石炭火力発電所新設計画、当面延期へ
~続々と見直しが迫られる日本の石炭計画。高砂の計画は延期よりも中止にすべき~

2017年4月25日
特定非営利活動法人気候ネットワーク
代表 浅岡美恵

 4月25日、電源開発株式会社(J-POWER)による兵庫県高砂市の石炭火力発電所新設計画に大幅に遅れが生じることがわかった。25日に開催された高砂市建設環境経済常任委員会にて、同市生活環境部が、「環境アセスメント準備書の提出について、J-POWERより口頭で当面延期との報告を受けた」と説明した。高砂市における計画が大幅に遅れる見通しとなったことを歓迎したい。J-POWERは、この計画に対する地元住民の反対や環境影響の懸念の声を真摯に受け止め、計画を即刻中止とすることが求められる。

 今回、「当面延期」の判断の詳しい理由は明らかにされなかったが、その背景には省エネの進展による関西圏の電力需要の低下傾向と収益見込みの変化、兵庫県知事による環境影響を懸念する意見、大気汚染の健康被害を懸念した地元住民による反対運動などがあると考えられる。

 石炭火力は、たとえ次世代型のIGCCと呼ばれる最新技術でも天然ガス火力の約2倍ものCO2を排出する。J-POWERの計画は、高砂市で60万kWの石炭火力発電所を2基新設するもので、これらが仮に稼働すれば、年間約720万トンものCO2が排出されるおそれがある。高砂市内の温室効果ガス排出量が年間240万トン程度であることを考えても、莫大な排出である。昨年に発効した国際条約「パリ協定」は、世界の温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることをめざすものであり、高砂の発電所の計画はこれに逆行するものである。また、石炭火力発電所は、健康被害を招く窒素酸化物、硫黄酸化物、PM2.5や水銀も排出する。

 これらの汚染排出を数十年間にわたって固定することになるという懸念もあり、今年1月には、兵庫県赤穂市で関西電力が保有している火力発電所の石炭への燃料転換計画が中止された。3月には千葉県市原市における石炭火力発電所新設計画が中止になった。日本においても、環境大臣が規模の大小にかかわらず石炭火力発電所の建設に懐疑的な見方を示しているなど、石炭計画が続々と見直しが迫られている状況にあることは間違いない。

 J-POWERは、気候変動や健康影響の懸念をもつ住民の声を真摯に受け止め、電力需要が低下し続けている現実を直視し、有害であり不要である石炭火力発電所計画を中止するという判断をただちにすべきである。


環境アワセメント  10 [石炭火力発電所]

「環境アワセメント」まだまだあるのですが、このあたりで終わりにします。10回の最後は「五井火力発電所準備書説明会」で締めくくりとします。この準備書1019ページ。見ただけで避けて通りたくなるような分厚いものでした。

 8日午後、五井火力発電所の「環境影響評価準備書」の説明会に参加してきました。五井火力の場合、石炭火力ではなくLNG火力発電の老朽化に伴う更新計画(熱源は同じ)の準備書説明会です。説明はプロジェクターを使って、録音されたものを50分聞き、休憩をはさんで、30分の予定での一問一答の質疑応答という日程でした。

 一問一答には12人の職員が、正面にずらりと並び、それぞれの分野を回答するという形で、進められました。質問者が次々とあり、予定時間を1時間延長し、3時終了予定が4時20分までかかりました。この対応は、袖ケ浦の説明会とは違って、誠実な対応と言えましょう。質問者にまっとうに向かい合っている姿勢が見えました。

 質問は多岐にわたり、大気汚染・複合汚染、温排水問題、CO2排出量、パリ協定との観点、削減目標…と続きます。この中で、CO2削減目標について、数値を出しての回答は、ほかの集会では、一企業体としての回答には出てきていないものであったと思います。

 私は、3点について質問しました。
① LNGであっても、大気汚染評価項目が、2項目であることに対する疑問。最低PM2.5 光化学オキシダントは付加すべきではないのかを、五井は県下最悪の大気汚染状況にあることを含めて1点
② 最高濃度着地点が、石炭火力発電所3カ所がまったく同じ方向、同じ距離で設定されているのとは、全然違う方向にあることの疑問。とくに市原石炭火力とは、近距離にあり、その風向の取り方が全く違うことの疑問。
③ 複合汚染に対する(重層)汚染についての記述がないことに対する不満
というものです。

★ 写真は少し小さいのですが、石炭火力発電所3カ所の着地点と風向と(以前掲載済み)、五井火力発電所の着地点と風向の図面を以下掲載しておきましょう。どちらが正しいのでしょうか?基本となった測定所記録はどこなのか?皆さんはどう思われますか?

最大濃度着地点.PNG

 上記3か所が全く同じというのも変な話。私どもの調査では、西北西の風は5年間の風向データーで0.4%しかありませんでした。

五井火力着地点.PNG

 10回にわたって、不思議な環境アワセメントのお話でした。

                              kawakami

 










環境アワセメント  9 [石炭火力発電所]

 南高梅という梅はご存知でしょう。口に入れるととろりと溶けて、特に酸っぱいわけでもなく、甘酸っぱい香りが口中に漂う・・・あの梅です。南高梅と言えば和歌山県。和歌山県田辺市秋津川村で、なぜか梅の木が枯れたのです。山桜が次々と枯れていくのです。その原因はどこにあったのでしょう。

 1991年梅農家の人たちは「梅枯れ本数調査」を始めました。毎年8月12日を決め以後8年間調査して地図落としていったのです。それで見えてきたことは、年に1kmずつ拡大していく経過が分かりました。

 1992年「紀南農協梅病害虫対策委員会」を梅農家の人たちは立ち上げます。この「梅対」が中心になり活動を展開し、翌年には農協全支所の取り組みに発展。この年関電は「環境測定器」を設定し測定を開始するのですが、当初オゾンの測定を除外しました。オゾンはいわゆる光化学オキシダントの主成分で、窒素酸化物と揮発性有機化合物が太陽光の影響で反応してできる物質です。しかし住民の指摘で翌年から調査を開始してみたらだんだんはっきりしてきたのです。

 御坊火力発電所の稼働によって、発電所を基点とした半径14~24キロ地点が、亜硫酸ガス、窒素酸化物、浮遊ばい煙の最大着地点となり、その影響は16市町村の地域に及ぶことが分かったのです。県では調査に乗り出し、「このままでは御坊火力発電所稼働により、土壌の酸性化が進む。抜本的対策が必要である」ことを指摘しました。この運動はまだまだ続くのですが、光化学オキシダントの恐ろしさを現実化した事実です。(火力発電所問題全国連絡会)

 次は、「専門医のためのアレルギー講座」の資料です。兵庫医科大学公衆衛生学の島正幸先生が疫学的観点から、PM2.5、光化学オキシダントによる健康被害の現実を報告している文書があります。ここでは、「オキシダントは喘息を増悪させる」という言い方で、濃度が濃くなればなるほど、その作用が強まることを、数値を挙げて証明しています。

 PM2.5や光化学オキシダントを、環境影響評価項目から除外することは許されないという事実の証言です。

環境アワセメント  8 [石炭火力発電所]

 ご承知のように、袖ケ浦では大気汚染の状況測定を8局で行っています。なにを測定しているかと言えば(順不同)以下の項目です。

①  二酸化窒素(NO2)
②  オキシダント(OX)
③  二酸化硫黄(SO2)
④  一酸化炭素(CO)
⑤  浮遊粒子状物質(SPM)
⑥  微小粒子状物質(PM2.5)・・このPM2.5については平成27年からとのことです

 この測定値を見る限り、光化学オキシダントを除いて、すべて基準値内にあります。
市原市などは、ほかの物質も基準値を超えているものが結構あるようです。

 さてこのとき、基準値以内と言いますが、本当に健康に影響はないのでしょうか。
「基準値とは、健康な人間が、生涯にわたってその濃度の大気を吸い続けたと仮定したら、10万人に一人病気になる濃度である値」と言います。

 石炭火力における水銀の量は、大量なのでびっくりします。しかし、このまま放出されるのではなく、いくつかの装置を通るうちに吸収されます。その吸収度が問題です。付属施設が最新技術を使ったものであるのかということが、ここで問われます。水銀排出については、環境省は排出量を測定し、現状を認める規制値を決めています。このことで一応基準内に収まっていると言えましょう。

 それでは、基準値を現在もl超えている、光化学オキシダントや、未測定であったPM2.5などについてはどうでしょう。
明日、このことを書きます。

環境アワセメント  7 [石炭火力発電所]

 昨年出された「環境影響評価方法書」に対し、袖ケ浦市長意見として次のような文言が出ています。

「使用する石炭の重金属等の微量物質について、ばい煙処理による除去効率を明らかにしそれらの含有量の許容限度、原料炭に求められる規格(性状)を明記すること」

 市原市長の意見書では
「水銀について、改正大気汚染防止法に基づき、所要の措置を講じるとともに、調査、予測、および評価を行うこと」

 いずれも石炭に含まれている重金属類について強い関心を抱いていることを明記したものです。
私たちもエナジー社に対し、次の2点を質問しました。
① 排出ガスに含まれる物質名とその年間排出量をその多寡にかかわらずすべて教えてください。
② その中に健康に影響を与えると言われる物質名を、排出量の多寡にかかわらずすべて教えてください。

これに対しては、ちょっと見当の外れた回答で
① 最良的技術使用検討中
② 適切な環境保全措置検討中。
以上2点でした。

 このことに関わって、過日行われた千葉集会の講師松田さんから貴重な資料が送られてきていますので、紹介しておきましょう。ただしこれがすべてではありません。まだまだあります。(クリックすると大きくなります)

石炭に含まれている重金属一覧.PNG


 神戸製鋼発電所の環境保全協定書のデーターを用いて、重金属の排出量を試算してみました。この表は神鋼発電所からの微量物質の排出量です。計算は年間300万トンの石炭を消費、稼働率70%の仮定のもとに行いました。水銀は年間86.4㎏排出、大気中には16.8㎏排出排出割合は19.4%となりました。(松田さん記述引用)

 袖ケ浦では、年間580万トンの石炭を消費します。ここに書かれた量の約2倍弱です。この数値が最新技術でどれほど吸収されうるのか・・
「評価準備書」が出たら真っ先に見たいと思っています。

環境アワセメント  6 [石炭火力発電所]

 地球温暖化防止に向けてのパリ協定で、日本のCO2削減目標は、2030年までに2013年時の26%削減が目標になっています。その実現のためには、石炭火力ではCO2の排出量を2,2億トン~2.3億トン削減しなければなりません。これは発電量に換算すると約4600万kwに相当します。

 ところが現在の、石炭火力発電所新設計画で48基建設するとなれば、どうなるか?すでに市原、赤穂の計画断念が報じられていますが、ここでは昨年11月現在の48基そのままとすれば、老朽石炭火力発電所が稼働45年で廃止されるとしても、2030年の設備容量は約6160万kwで、これをCO2に換算すると約3億トンになります。

 この量は2030年の目標をCO2で、約7500万トン超過することになります。
《この試算は、環境省・地球環境局が平成28年11月9日に発表した「電気事業分野の地球温暖化対策について」に公表されているもの》

 袖ケ浦でも、市原でも、千葉でも企業体に、削減目標とのかかわりを聞いても、「それは企業体として可能な限りの努力はするが、総枠は別な機関が判断することで、単独企業が数値化を明示する質のものではない」といった趣旨の無責任な回答が戻ってきます。

 削減目標は、千葉県では、県目標、政令・中核都市での目標はすでに具体化しています。
市長意見、知事意見で、この企業体の対応について厳しい意見が求められるべきと私たちは思っています。(クリックすると大きくなります)

環境アワセメント6.PNG




環境アワセメント  5 [石炭火力発電所]

3日前のブログと同じ質問です
「今度できる石炭火力発電所で公害は起きないのでしょうか?子供健康被害が心配です。」
 子供を保育所に通わせている母親が、こんな質問をしたそうです。
「今度できる石炭火力発電所は 最新技術の施設が設置されているので、心配はないと思いますよ。」
という返事があったと聞いています。

 その最新技術を使った施設についてもう一つ紹介しましょう。それは石炭火力発電所の心臓ともいうべき燃焼炉の問題です。最新の燃焼炉にはびっくりするような名前が付けられています。それは漫画にでも登場するような「超超臨界圧炉」というものです。しかしその名前にごまかされてはいけません。下の表は環境省の平成27年版「環境白書」に掲載されているLNG(液体ガス)の場合と石炭のCO2排出係数です。ここで使うUSC と、今東電で使っている最新型LNG炉の排出係数の違いは、石炭0.810~0.840 に対しLNGは
0.320~0.360です。約2.5倍のCO2を排出するのです。

 最新技術と言っても、従来型は0.867で、実質そんなに技術が向上したとは言えないでしょう。環境アワセメントが、ここでも登場です。(クイックすると大きくなります)

CO2排出量.PNG

環境アワセメント  4 [石炭火力発電所]

 さて、1年間に燃やす石炭の量が、袖ケ浦だけで2基年間580万トンとお知らせしました。この計算で行くと、蘇我1基290万トン(現在建設予定のもの)+袖ケ浦2基580万トン=870万トンという気の遠くなるような膨大な石炭が、噴煙となって大気に散っていきます。この行方を今度は見てみましょう。下の図を見てください。(クリックすると大きくなります)

蘇我の予測図.PNG


 袖ケ浦市はすっぽり包まれています。つまり蘇我の230mの煙突から噴出した排煙は、この図のように周辺都市全体を覆うほどの広がりで各地に降り注ぎます。
 これと同じように、袖ケ浦の発電所ははこの倍の排煙を拡散し、2重に排煙は降り注ぐことになりますす。そうすると単独の予測だけではなく2社の複層被害が住民に及ぶことが当然想定されることになります。

 この複層被害についての対応をエナジー社に質問しました。
1、 他社の内容について、回答する立場にないこと。
2、 可能な限り環境影響評価図書等の公開情報の収集を行い、準備書の作成段階において入手できた場合は、その影響についても考慮すること。

 簡単に言うとこの2点が回答でした。「入手できた場合」の条件が付いています。「入手できない場合」は、複層被害については、関知せずということになります。
環境アワセメントがここにもあることになります。

環境アワセメント  3 [石炭火力発電所]

石炭火力発電所の200mの煙突からの排出煙は、どの方向に流れ、どのあたりで着地するのかということを予測した図面があります。これが蘇我も市原も、袖ケ浦も、なぜかピタリと同じ方向、同じ距離でえがかれています。蘇我の煙突の高さは230mで他より30m高いのですが同じなのはなぜでしょう。

 その根拠となったのは千葉県ホームページにある「市原岩崎西局」(25年度)の資料であると書かれてあります。 そこには、年間の風向が表になって表記されています。

着地点.PNG

☆ 下段の数字は、独自に調査した出現数です。最多が北風109日
★ 北寄りの風がほとんどなのになぜか、東南東に最大濃度着地点があります。
★ 東南東の反対は西北西からの風向になります。西北西からの風は千葉市で年間7日、木更津市で4日よりありません。そこがなぜ最大濃度着地点になっているのでしょう。
着地点が南寄りになれば、(風向は北より)何か困ることが起きるのでしょうか?

 市の担当課と話したときは、着地点を出すには、いろんな条件が加味されるので、なかなか難しい・・との発言がありました。専門的な調査方法が別にあるのかもしれません。
説明がほしいものです。

最大濃度着地点.PNG

環境アワセメント  2 [石炭火力発電所]

環境アワセメント

「今度できる石炭火力発電所で公害は起きないのでしょうか?子供健康被害が心配です。」
 子供を保育所に通わせている母親が、こんな質問をしたそうです。
「今度できる石炭火力発電所は 最新技術の施設が設置されているので、心配はないと思いますよ。」
という返事があったと聞いています。

 確かに建設基準として、最新の技術ということが述べられています。私たちは、熱効率の高いと言われている「超超臨界圧炉」は、LNGと比較してどれほどCO2 排出量が低いのかとか、重要な付属施設である「排煙脱硫装置」「電気式集塵装置」「空気予熱器」「排煙脱硝装置」などの機能が、旧式のものに比し、どれほど効率が高くなっているのかを、数値で示すように求めましたが、「現在検討中」という回答でした。このうち「電気式集塵装置」の最新式というのは「三菱日立社」製造の「低低温電気集塵機~三菱日立パワーシステムズ」というもので、すでにドイツ、カナダ、アメリカへ輸出されている・・ということを、会員が発見しています。
 
 しかし、ここの施設はそういう最新式のものは見当たりません。可能な限り最低限の設備で、アセスを通そうとしているのでしょう。アセスメントではなくて、アワセメントであることの一つです。

環境アワセメント  1 [石炭火力発電所]

 3月30日、千葉市きぼーるを会場に、「千葉市石炭火力発電所建設を考える会」が、午後2時から5時まで開催されました。

 この集会は2部に分かれ、1部は講演で広島からいらした、「火石の人」(石炭火力発電所建設阻止の人)と呼ばれる松田宏明氏でした。その呼び名のように、現在は、「広島県芸南地区火電阻止連絡協議会代表世話人」という長い肩書をつけられている方です。1978年からというのですから39年間この道一筋で、戦ってこられた方です。一つ一つの言葉に重みがあり、迫力があり、聞きながら誰もがうなずいてしまうという、説得力をお持ちの方でした。2部は、東京湾岸の石炭火力発電所建設問題を抱えた各地からの報告でした

 この話の中から、「今行われているアセスメント(環境影響評価)を信用してはいけない。あれは〈アセスメント〉ではなく〈アワセメント〉だ」ということを改めて感じました。
 この「アワセメント」について、なぜそうなのかを、そのため起きている公害問題と組み合わせ、特集として報告していきたいと思います。今日はまず私たちが見つけた、「アワスメント」の実態です。

 びっくりしました。袖ケ浦の「環境影響評価方法書」これを、資料室まで閲覧中に見に行った人は3人しかいませんでした。閲覧期間が終わったら、見せようとしません。改めて変だなと思って、情報公開請求書を書き、見せてもらいましたら、分厚いこの文書に、さりげなく潜り込ませている文言ありました。そこには何と書いてあったのかから報告しましょう。

◎ 「微小粒子状物質 PM2,5について評価項目にしない理由」 という項目があったの
には驚きました。PM2.5は石炭排煙がその決定的原因になっていることは、中国北京(世界第一)のテレビニュースで放映されたり、その塊が日本を襲ってくることなど、皆さんよくご承知のことでしょう。

 さすがに経産省もあきれたと見え、次のように指摘しているのです。
「微小粒子状物質(PM2.5)の予測方法対策等にかかわる今後の動向を踏まえ、必要な調査、影響の予測及び評価並びに環境保全措置を検討すること」(P233経産省からエナジー社に対する意見書)

 明日から順次、環境アワセメント?の実態について確かめていきます。(続く)




待ったなしの現実を! [石炭火力発電所]

  市原の石炭火力発電所建設計画は、建設母体の東燃(東燃ゼネラルグループは、原油石油製品の輸送をはじめ、石油製品の製造・加工、 販売ならびに石油化学製品の製造・加工・販売を行っている企業です。)内の討議で、将来的不透明さがあることを理由に建設計画中止に踏み切りました。 

 千葉市にあるJFE (日本 (Japan)、鉄鋼(鉄の元素記号Fe)、エンジニアリング (Engineering) を意味する)構内に計画されている石炭火力発電所建設計画に対し、環境省は3月10日「建設計画の再検討」を求める意見書を経済産業省に提出しています。ここでの理由は政府が世界に公約したCO2削減目標が達成できないとしています。
 この地域は、過日のブログでも紹介しましたが、石炭を大量に消費するJFE(旧川鉄》のばい煙で喘息健康被害激甚地域として公害健康被害保障法(1973年制定)でJFEの隣接(千葉市南部地域)が公害病認定地域にされています。その上に今回さらに石炭火力発電所を建設するというのですから、住民の反対は強烈です。

 さて、このような状況下で、わが袖ヶ浦のエナジー社は、淡々と環境影響調査を続け最終段階に達しています。昨年出された第2段階目の報告「環境影響評価方法書」では、本来行わなければならない項目について、ずいぶん欠落していること、最高水準の施設というのが、不透明で明らかにされっていないことや、外国に輸出している最高水準の施設が、ここでは、見当たらないこと等が明らかになってきています。
 私たちは、これらのことをまとめて、市長・知事・エナジー社とその母体である企業体(出光興産・東京ガス・九州電力)に、「熱源を変えてほしい」という要請書を来月中に出す予定でいます。

 自分たちの命は自分たちで守りましょう。自分たちの住む街・空気・海・山は自分たちの手で守り抜きましょう。すぐそばに、公害地帯が今も現実にあることを、しっかりと見つめましょう。気が付いたときは遅い。待ったなしの現実であることを訴えます。

                              kawakami




市原石炭火力発電所建設計画中止 [石炭火力発電所]

緊急ニュースです

皆様、朗報です。

市原の石炭火力発電所が解消となりました。

KENES http://www.kenes.jp/topics/topics032.html
東燃 https://www.tonengeneral.co.jp/news/press/uploadfile/docs/20170323_1_J.pdf

取り急ぎお知らせ申し上げます。気候ネットワーク 桃井

★ 上記ニュースが飛び込んできました。全国的には赤穂石炭火力発電所建設計画中止に続いて2カ所目です。KENES社 東燃 両社のホームページを開いて読んでください。
 両社とも、将来を見通した賢明な判断だと思います。

★ エナジー社とその親会社宛、まだ十分間に合うので、赤穂・市原に学んで、賢明な判断をするよう申し入れをする予定です。

                       市民が望む政策研究会・事務

石炭火力発電所建設を考える女性の集い  4 [石炭火力発電所]

 今回の「女性の集い」がもたらした成果を二つ挙げました。一つは蘇我でも、市原でも、袖ケ浦でも、建設する施設は、最高品質のものではないということが、はっきりしたこと。   
二つ目に、これらの企業体がもたらす公害の被害は、忘れられた過去の被害を再現するものであること。そして三つめを締めくくりとして、今日のブログに書こうと思っています。

 三つめは、まだ改変への希望が残っていることが明確になったことです。それはなぜか。昨年の、パリ協定の世界的変革の波が、じわじわと日本の情勢をも変えざるを得ない状況にとして迫っていることです。環境大臣が、経産省に提出した意見書の中で特に次の部分が注目されます。

 本意見では、石炭火力発電を巡る環境保全に係る国内外の厳しい状況を指摘した上で、事業者においては石炭火力発電に係る環境保全面からの事業リスクが極めて高いことを改めて自覚し、2030年度及びそれ以降に向けた本事業に係る二酸化炭素排出削減の取組への対応の道筋が描けない場合には事業実施を再検討することを含め、事業の実施についてあらゆる選択肢を勘案して検討することが重要であるとしている。

 また、経済産業省に対し、省エネ法に基づくベンチマーク指標の2030年度目標の確実な遵守及び目標達成の道筋の検討、共同実施の評価の明確化、電力業界の自主的枠組みの実効性・透明性の向上及び参加事業者の拡大、省エネ法及び高度化法の指導・助言、勧告・命令を含めた適切な運用、引き続き、二酸化炭素回収・貯留等の導入に向けて引き続き一層の取組を進めること等を求めている。

 一方、地元では、蘇我・市原・袖ケ浦の市民活動体が、今回一堂に集まったこと、特に今まで単なる「考える会」であった市原市が、明確に運動体として「東京湾の石炭火力発電所建設を考える会」へと方向を定め歩みだしたこと…これは大きな力になります。

 まだまだ、挙げれば成果はあるのですが、この3つの成果に確信をもって、これからの運動を強めていきたいと考えます。当面してエナジー社にいくつかの申し入れをします。
数日後、その内容をお知らせします。《この稿終了》

石炭火力発電所建設を考える女性の集い 3 [石炭火力発電所]

 袖ケ浦市で「石炭火力発電所建設」で初めての環境アセス、つまり今蘇我で出た「計画段階環境配慮書」の時、知事意見の中に、「公害で保障を受けている地域の人たちが現在もいるということに・・・」と言った趣旨の文言がありました。私は早速県担当課に電話を入れてそれはどこなのかを聞いたことがあります。しかし担当課は言葉を濁し「もうずっと過去のことで・・・」と言って教えて呉れようともしませんでした。勿論市にも聞いたのですが、わかっているのかいないのかあいまいな返答でした。

 お役所というところは、個人が直接聞いても、細部については何でもないことでも、隠したがる傾向があるらしい。袖ケ浦市は、「環境影響評価方法書」の閲覧期間が終わったとたん、読みたいと思っても、情報公開請求を出して、許可を得て初めて読むことができるのです。勿論コピー写真も禁止事項になっています。なぜダメなのかを聞くと、企業の方で著作権の関係上・・とか理由を言うのです。なんのために分厚い本を作るのでしょう?読んでもらうためでしょう?

 ところが市原は、自由に読ませて、貸出までしてくれる。この違いはそのまま隠ぺい体質のパーセンテージの違いを示しているようなものだと思いました。

 さて今回の「女性の集い」に、男性であるけれど「千葉公害患者友の会」の方が参加されました。その方が報告されたことでびっくりしたのです。前回のブログに書いた公害の場所、今でも被害を受けている人、その人が参加してくれたのです。

 石炭を大量に消費するJFE(旧川鉄》のばい煙で喘息健康被害激甚地域として公害健康被害保障法(1973年制定)でJFEの隣接(千葉市南部地域)が公害病認定地域にされたことを明示し、建設企業の中部電力者に今回の「石炭火力発電所建設絶対反対」の手紙を出された方です。

 山本環境大臣が経産省への意見書で、やはりこのことを含めて、厳重に抗議を込めた意見書を提出したのは、このブログでお知らせしたとおりです。

 千葉市中央区に住むマンションの自治会長さんは、前回の市原の集会で、マンション内でアンケートを取ったところ。85%の方が「洗濯物は干せない」「においがする」「いつの間にか埃が溜まってしまう」等々でゼッタイ反対という結果が出たそうです。

 目の前に10年後の袖ケ浦の実態があるのです。袖ヶ浦市民の皆さんは、そこになるまで気が付かない。気が付いたときは、これが40年間も続くことに驚き慌て・・やむなく「公害健康被害補償法」適用申請でも出すのでしょうか?(続く)
 


石炭火力発電所建設を考える女性の集い  2 [石炭火力発電所]

 今回の「女性の集い」の中で、袖ケ浦にせよ、市原にせよ、「最新の高能率施設で有害物質を排除するから心配がいらない」と言っていたことが、大嘘であることが判明しました。

 市原市長は意見書の中で次のように申し入れをしています。
「水銀については、改正大気汚染防止法に基づき、所要の措置を講じるとともに、調査、予測及び評価を行うこと」

 袖ケ浦市長は次のような意見を述べています。
「使用する石炭の重金属等の微量物質について、ばい煙処理による除去効率を明らかにし、それらの含有量の許容限度等、原料炭規格(性情)を明記すること。

 私たちもエネジー社には、最新の設備と言われる「排煙脱硝装置」「空気予熱器」「電気式集塵装置」「排煙脱硫装置」等の性能が、いままでの装置と比較してどのように優れているのか、数値で示してほしい。

 これらの要望・質問を提起していますが、回答は、目下検討中ということで、具体的には明示していません。なぜこのような要望や質問が出るのか?水俣病・イタイイタイ病四日市ぜんそく等の公害を思い出してください。千葉でも川崎製鉄(今のJFEスチール千葉工場)で、大気公害が発生し17年間かかった長期裁判が起きています。

 市原市でも1973年「公害病認定制度」の直接請求運動がおこり、必要法定数2367票に対し7162票の有効署名数で「医療費補助制度」ができた経緯があったのです。

 今回の「女性の会」で報告された、この問題の研究員ともいうべき会員は、報告の中で特に水銀規制問題を取り上げ、現在最新鋭と言われている「三菱日立パワーシステムズ」が製造販売されドイツ・カナダ・アメリカなどに輸出されているにもかかわらず、この最新鋭の施設(低低温電気集塵機)が、設置されていないことを明らかにしました。

 このことは、事業者が最低限の設備でアセスを形式的に通そうと思っている意図がはっきりしたと言えます。あきれたことです。

「時代の波に巻き込まれて、いのちの価値を見失うときに公害は起きる」
という言葉を思い出してください。(続く)

石炭火力発電所建設を考える女性の集い  1 [石炭火力発電所]

 昨日18日土)市民会館2F「石炭火力発電所建設を考える女性の集い」が開催されました。講師はNPO法人「気候ネットワーク」理事・平田仁子さんです。

 数日前の「TBSニュース23」仙台市の石炭火力発電所建設についての放映がありました。それ以前に東北テレビによる、母親たちのこの計画に対する抗議運動が報じられていたのです。小規模発電を理由に、一切市民に知らせることなく、仙台港構内に建設が進められていた事実を、母親たちに知らせたのが平田さんでした。一体、この計画に、なぜ仙台の母親たちは立ち上がったのか?この計画とは何なのかを確かめてみました。以下「気候ネットワーク」の、「DON’T GO BACK TO 石炭」からの抜粋です。

 今から2年前の2014年9月、仙台市宮城野区での石炭火力発電所建設計画があることが報道で明らかになりました。この計画は、関西電力と伊藤忠商事の子会社によってつくられた「仙台パワーステーション」による計画です。設備容量は11.2万kWと、環境影響評価法に基づく環境アセスメントの対象規模をわずかに下回る、いわゆる「小規模火力発電」にあたります。計画が明らかになってからこれまで、事業者から住民に対しての説明会開催は一切行われておらず、石炭火力発電所が地域に与える影響を含め情報はほとんど明らかにされていません。しかし、建設予定地に行ってみるともう着々と工事が進められている様子が伺えます。

事業者に説明会開催を求めても「必要なし」の回答です。

 疑問を抱く市民は増えていき、「仙台港の石炭火力発電所建設問題を考える会(考える会)」としてこの問題を考える市民グループに発展しています。共同代表には、東北大学の長谷川公一教授と明日香壽川教授が名前を連ねています。宮城県議会議員の与野党が合同で仙台パワーステーションの建設に関する問題を扱う勉強会を行い、宮城県議会でも取り上げられました。

 最大の疑問は、災害復興の名を使い、東北に関係のない関西電力が発電し、その電力は首都圏に送電する。地元には石炭の排煙をまき散らすだけ・・・いま仙台市では、住民上げてこのことに対する反対運動に立ち上がりつつあるのです。

 さて、18日の「女性の集い」では、仙台市での石炭火力発電所建設計画に対しての抗議運動の動画放映から始まって、どんなことが討議されたのでしょう。(続く)


仙台市石炭火力.PNG

蘇我石炭火力発電所検討要請 [石炭火力発電所]

 蘇我石炭火力発電所建設計画「配慮書」に対し、環境大臣意見として再検討を要請する意見書が、3月10日付で提出されました。その内容をそのままお伝えします。kawakami

(仮称)蘇我火力発電所建設計画に係る計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、10日、「(仮称)蘇我火力発電所建設計画に係る計画段階環境配慮書」(中国電力株式会社及びJFEスチール株式会社)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。
 本事業は、中国電力株式会社を主体に設立する特別目的会社により、千葉県千葉市のJFEスチール株式会社東日本製鉄所(千葉地区)構内において、石炭を燃料とする発電所(出力約107万kW)を新設するものである。

 本意見では、石炭火力発電を巡る環境保全に係る国内外の厳しい状況を指摘した上で、事業者においては石炭火力発電に係る環境保全面からの事業リスクが極めて高いことを改めて自覚し、2030年度及びそれ以降に向けた本事業に係る二酸化炭素排出削減の取組への対応の道筋が描けない場合には事業実施を再検討することを含め、事業の実施についてあらゆる選択肢を勘案して検討することが重要であるとしている。

 また、経済産業省に対し、省エネ法に基づくベンチマーク指標の2030年度目標の確実な遵守及び目標達成の道筋の検討、共同実施の評価の明確化、電力業界の自主的枠組みの実効性・透明性の向上及び参加事業者の拡大、省エネ法及び高度化法の指導・助言、勧告・命令を含めた適切な運用、引き続き、二酸化炭素回収・貯留等の導入に向けて引き続き一層の取組を進めること等を求めている。

※ さて、カギを握る経産省は、無視でしょうか???

「環境影響評価方法書」再読 [石炭火力発電所]

 どうも気になることがあるので、昨年1月にエナジー社から(袖ヶ浦石炭火力発電所設立会社)提起された「環境影響評価方法書」を、情報公開文書を提出して、閲覧に行った。
 分厚い文書である。著作権がどうのこうのということで、コピーもさせてくれない。一つ一つ気になったところは、転記作業が加わる。公開期間に資料室まで読みに行った方は3名にすぎないという記録の意味が分かる。本を手にしただけで、意欲が消滅するようにできている。

 改めて、焦点を絞って読むことにする。大気汚染である。細部を読んでいくと、不審な点が次々と出てくる。公開時期に一度目を通したが、改めて読んでいくと、気づかないところに目が就くものなのだ。

 その中で、「温室効果ガスを計画段階配慮事項として選定しない理由」というのがある。
パリ協定成立の根本的問題を配慮しないというのだ。その理由を転記しよう。

 「施設の稼働により、化石燃料の燃焼に伴う二酸化炭素が発生するが、熱効率等において実績のある最高レベルの設備を導入することにより、二酸化炭素の排出を抑制することが可能であると考えられることから、計画段階配慮事項として選定しない。」(P201)

 以上が理由である。さすがにこれはひどいということで、経産省は「温室効果ガスを環境評価項目(環境アセスメントの最終段階)にすること(経産省意見・P330)と指摘した。

 最高レベルでLNGの2倍という調査結果は知らないはずはないし、最高レベルを具体的数値で示すことも、要請しても出てこない。(脱硫装置・集塵装置等の機能)

 次回7月に出される「環境影響評価準備書」をしっかり読まなければ、分厚さの中に潜んでいる企業体の罠に陥る危険性が十分にある・・と感じた。(ふっとJR千葉支社の罠・・建設工事文中に「みどりの窓口廃止」の数行を入れていたことを思い出した)



石炭火力発電所を巡る問題 15 [石炭火力発電所]

 石炭火力発電所建設にかかわる環境アセスメントは数段階に分かれています。
1、 計画段階環境配慮書
2、 環境影響評価方法書
3、 環境影響評価準備書
4、 環境影響評価書

 この間2と3について、市長・知事・そして市民の意見収集があります。

 袖ケ浦市での石炭火力発電所については、すでに2の段階を終え、3の段階に進んでいます。この3の段階も7月には完了し、公開され、知事・市長の意見(これは市長が知事あて提出し、知事意見として経済産業大臣に提出されます。)市民意見は文書自体に反映させるべく企業体に集約されます。

 2の環境影響評価方法書について、袖ケ浦市長から、知事あて提出した文書があります。
そこには次のようなことが列記されてあります

 前文に「京葉コンビナート地域内であること」「光化学スモッグの発生する地域であること」「当該地域の環境影響評価はより慎重にかつ詳細におこなわれるべきである」ことが述べられてあります
1、総括的事項3点
2、 各論 
① 大気環境7点
② 水環境3点
その他4点

 要望事項については、いずれも適切なものであり異論はありません。ただ企業体が回答を避けているいくつかの項目について、次回の環境評価準備書で触れられているか否かを、しっかりと見極め、必要な事項については付加していただきたいと考えます。

1、 日本の温室効果ガス削減目標との関連があいまいであり、企業体として責任の所在を明確にすること。
2、 蘇我から袖ケ浦間に4本の(現在の計画)煙突が建ち排煙が拡散されます。当然その排煙下で生活する住民にとっては、複層被害による健康被害が想定されます。このことについて企業体は責任を回避しようとしています。責任の所在を明示すべきです。
3、 特に光化学スモッグの発生については「現段階で解析不能の状態にある」ことを理由に、事前想定についての対応を避けています。責任の所在を明確にしておく必要があります。
4、 最も重要なことを書きます。赤穂石炭火力発電所計画は、熱源の変更に踏み切りました。その最大の理由は市長意見を含めた知事意見でありました。これだけの留意事項を指摘している市長として、是非熱源の変更を、意見として付加していただきたいと考えます。

「石炭火力発電所を巡る問題」特集版は、最終になって、少々硬い文章になってしまいました。ただ今後このままの計画で進めば、必ずやこの特集で指摘した諸問題が、随所に現れてくることでしょう。袖ヶ浦市民、特に子供たちの未来にかかわる問題そのものです。
数多くの市民と、特に議員さんたちのこの問題に対する、深く、熱い討議を期待したいものだと願っています。《この稿終了》

石炭火力発電所を巡って 14 [石炭火力発電所]

 石炭を熱源にした火力発電所にはどんな問題があるかということを、大気汚染を中心に書いてきました。しかし石炭火力発電所がLNG(液体ガス)の発電所と大きく違うことは、大気汚染だけではありません。ではどんなことがあるのでしょう? 

 初めの方でNASAの宇宙写真を見ていただきました。海面水温が上昇していて、水位も上昇していること。そして、その影響を受け東京湾に入り込む黒潮の海流の量がぐんと増加し。表層温度が高くなり東京湾の名物、ノリの養殖が絶滅に瀕していることをお知らせしました。ノリの養殖だけでなく、生態系に大きな変化をもたらしてきています。北海道でスルメイカ・鮭・サンマが取れなくなり、反対に暖流系のぶりが取れたりしています。

 石炭火力は、地球温暖化をこの海水面でも一層強める働きをするのです。
 
 石炭火力発電所は1秒間に43トンの海水を7℃加熱するのです。袖ケ浦の石炭火力発電所は、取水を冷えた10m以下から取水し7mのところに放流するという計画です。ご存知のようにここは浅瀬です。取水と放水の混流が想定されます。

 石炭火力の場合5%~15%は灰になります。灰はセメントなどに利用し、それでも余ったものは道路の盛り土などに利用したいと言います。熱源が天然ガスの場合には灰はありません。しかし石炭の場合はクロムや水銀などの有害物質が含まれます。
東京湾は閉鎖海域ですからこれらの物質が蓄積する可能性があります。

 このように問題点を挙げていけばまだまだあるのです。しかし、袖ケ浦市民はその実態を知りません。企業体は市民に理解を求める活動に消極的です。

 市民の皆さん、気づいたことには声を挙げましょう。石炭火力発電所問題、最後に明日は行政・議会人へのお願いです。
 

石炭火力発電所を巡る問題 ⒔ [石炭火力発電所]

 昨日、2月1日は春を思わせるような良い天気で、冷たい風もなく気持ちの良い一日でした。でも外へ出たとたん、ガスのような異臭が感じられませんでしたか?今井から市役所前まで行った時にも、その匂いはついてきたようで、袖ケ浦駅前通りを上がった、福王台住宅地あたりまでその匂いはまとわりついていたような感じがしました。
 東電の200m煙突の煙は、北西の方からの風に送られているようでした。

 さて、下の図を見てください。3枚とも(蘇我・市原。袖ケ浦~最大濃度着地点)石炭火力の排煙が最大濃度で着地する地点を示しています。 きちんと約束したように、煙突の東南東7kmあたりに着地するようになっています。東南東の反対は西北西です。
 こういうことに詳しい会員が、おかしいと思って千葉市の日別風向データー5年分を調べてみました。そうしたら西北西の風は0.4%しかありませんでした。

着地点1.PNG

着地点2.PNG

着地点3.PNG

 市原の建設計画に基づく資料が一番早く、2番目が袖ケ浦、3番目が蘇我ということになります。各社の文書に掲載されている風向資料に少しずつ違いがありますが、西北西の風が多い資料は一つもありません。さてこれはいったいどういうことでしょう?

 袖ケ浦での最大濃度地点は川原井地区になります。しかしこれにも疑問があります。直線距離7kmの地点は、川原井地区より、地図上の縮尺に合わせて見ると、いずみ会袖ケ浦学園当たりになり、そこからコンパスを回すと、圧倒的に多い北側からの風の場合、その線の内側にすっぽり囲まれる形で、のぞみ野地区の集落が浮かんできます。

 まだこのことについて、環境審議会でも討議されていませんし、エナジー社への質問もしていません。その上素人の考えなので、ひょっとして間違いなのかもしれません。.
いずれにせよ、是非確かめてみたいと思っています。


 

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