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国鉄民営化30年 4 [JR]

 国鉄民営化30年になるということを知り、この保線区労働者の悲惨な状態を取り上げたのですが、忘れてはならないのは、このとき起きた国鉄労働組合への弾圧の姿です。

 この記録をつづったKさんは、次のように述べています。
「分割・民営化」を前後したすさまじい国労攻撃、権利破壊、健康破壊、生活破壊、労働条件の一方的破棄、安全は鹿野の結果、いかに多くの事故が発生したか。この一覧表を見れば明白である。どんなに時がたとうが、このことは断じて忘れることはできない。」
 私の友人にも、多くの国鉄労働組合員がいました。退職強要・人事異動等全国に飛ばされていきました。

 浅田次郎の「鉄道員」(ぽっぽや)を読めばわかるように、国鉄時代の職員には、国民の足を守ることに対する自負と誇りを持つ職員が大勢いらしたように思われます。現在の職員がそうではないとは言いませんが、何か大企業の駒にされている感じが否めません。

 上記のようなことを含めて、東京新聞社説が昨年10月26日に総括的に取り上げている記事があります。全文は長くなりますので、その一部を紹介したいと思います。

【JR九州が株式上場を果たした。東日本、西日本、東海に続いたが、残る北海道、四国、貨物はめどが立たない。分割民営化から三十年、格差が鮮明だ。

「本州三社はぬれ手で粟(あわ)で大もうけだが(北海道、四国、九州の)三島会社と貨物は七転八倒だ。国鉄改革法に見直し規定を盛り込むべきだった」。
10年以上前に運輸相経験者が発した言葉だ。

 ドル箱路線の東海道新幹線や需要が大きい大都市圏を持つ本州三社は一九九〇年代に上場した。対して三島会社は当初から赤字が見込まれ、国からの持参金(経営安定基金)頼みの経営。当時7%台の高金利で運用益を充てるはずが超低金利で目算は崩れた。

◆のしかかる地方路線--------------------

 地方路線の窮状は今や北海道や四国に限らない。JR東日本は東日本大震災で被災した気仙沼線など二路線の鉄路を閉じ、バス高速輸送システムに転換。JR西日本は先月、島根県と広島県にまたがる三江線の廃止を決めた。

 国鉄再建法は、乗客減により鉄道からバスへ転換する目安を四千人未満(一日・一キロ当たり)と定めたが、現在は全JR路線のうちの半分がこれに該当する。

 高収益企業に成長したJR東日本、西日本でも過疎化や予期せぬ災害に遭えば廃線を免れない。言い換えれば、沿線自治体や住民は全国どの路線でも廃線は起こり得ると危機感を持つべきなのだ。

 納得がいかないのは「地方創生」を声高に叫びながら地方路線の存廃問題をJRと地元に任せきりの政府の姿勢である。整備新幹線やリニア中央新幹線に数兆円の財政投融資を決め、建設に前のめりなのとはあまりに対照的だ。

 そもそも国鉄が行き詰まった一因に、政治に翻弄(ほんろう)され続けた面があったはずだ。「我田引鉄」といわれながら全国津々浦々にまで鉄道を敷き、国鉄の巨額の設備投資は政治家の関連企業も受注したといわれた。利権には目ざといが、「負の遺産」の後始末は知らんぷりとの批判は免れまい。

 安倍晋三首相は「整備新幹線の建設加速によって地方創生回廊をできるだけ早くつくりあげる」と意気込むが、切実な地方路線問題にもっと目を向けるべきだ。これでは地域格差がますます広がり、過疎地軽視にならないか。

「鉄道がなくなると町が衰退する」「安易にバスに代替すれば、いずれバスも廃止されるのではないか」といった不安の声があるのは確かだ。だが、本当に鉄道の方が利便性や経済合理性にかなうのか。バスや乗用車の乗り合いサービスのような、より住民の意向を反映できる仕組みも考えられる。】

★ 社説の一部です。これを見ても分かるように、今や鉄道は、人口集中地域の乗り物になりつつあります。その典型を千葉県内JRの姿が証明している感じがします。そして人々も、そのような鉄道の姿を見はなしつつあるような気もします。今はどこで生きているのか??国鉄労働者であった友人たちの姿が目に浮かぶのです。(この稿閉じる)

 


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